常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

千歳山雪景色

2016年01月11日 | 日記


雪がしんしんと降る。まだ平地に積もるほどでないが、千歳山が雪化粧をした。天明18年、山形を訪れた古川古松軒が書いた『東遊雑記』に、この千歳山に触れた記事がある。

「この町より千とせ山見ゆ、風景よし。この山に名高きあこやの松あり、これは幾度も植え次ぎし松ながら、遠見大樹に思わるるなり。麓に万松寺という禅院あり。大寺にはあらざれども、古き所にてもっとも殊勝なり。(中略)この千とせ山風景甚だ奇妙なり。」

と述べ、千歳山の景色をしきりに称賛している。事実、山形駅を降り立ち、東正面を望めば、この山の端正な姿が目に飛び込んでくる。しかし一年を通して千歳山が一番美しいのは、松に雪を戴いた姿である。松くい虫のために、松は次々と倒されて、いまかって松山と呼ばれた風貌は様相を変えているが、なお目に焼き付く景色である。
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初吟会

2016年01月11日 | 詩吟


1月10日、上山温泉古窯で、山形岳風会の初吟会が開かれた。年に一度の詩吟仲間の新年会であるが、会を代表する人たちの吟声を聞くのは楽しい。今年の独吟で印象に残ったのは、仙台在住の常任理事阿部岳照氏の「心に太陽を持て」であった。山本雄三がドイツの詩人のこの詩を訳したのは、昭和10年ことであるが、戦争が迫る時代の子供たちを励ます詩として、多くの人の心をうった。

心に太陽を持て
あらしが吹こうが、雪がふろうが、
天には雲、
地には争いが絶えなかろうが!
心に太陽を持て
そうすりゃ、何がこようと平気じゃないか!
どんな暗い日だって
それが明るくしてくれる!

いま、時代は大きく変わったが、5年前の東日本大震災は、福島、宮城、岩手などで大災害となった。この時代にあって、この詩は大きな意味を持つ。仙台在住の阿部さんがこの詩を選んだ意味を思うとき、心を打たれるものがあった。

また全国優秀吟で5傑に入った伊藤美岳さんの吟は落ち着いた吟調で、模範となるものであった。同じ優秀吟への出吟者俣岡雄風氏の力強い吟にも力を貰った。
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