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雪のない正月。小寒の声を聞いて少し寒さが戻ったような気がする。それにしても、ベランダの梅の蕾は膨らみ、パセリの葉は成長を続けている。植物とは気温に応じて、葉を伸ばし、花を咲かせるということが、小さなベランダの鉢たちを見ていて分かる。季節感を失ったこの冬であるが、小寒から15日経つと大寒となり、さらに15日で節分となる。今年はどんな季節を経て、春を迎えることになるのであろうか。
土牀煙足りて紬衾暖かに
瓦釜泉乾きて豆粥新たなり
北宋の詩人楊時が、この季節を詠んでいる。土牀とは土間の下に煙を通す暖房で、オンドルのことである。その上の紬の布団は暖かである。釜のなかの豆粥は、すっかり水分がなくなって煮あがっている。小寒の季節は、中国でも北の地方の人々はこんな風に寒をしのいでいた。暖冬に加えて、暖房設備の進化している現代の人々には、小寒や大寒があらわす季節感は遠いものなっている。