台湾坊主というのは、古い気象用語だ。今は南岸低気圧と呼ばれれている。これが発達しながら北上して、日本列島の南岸を進むと関東地方に雪を降らせる。今日は数日前の予報では、東京に雪のマークが出ていたが、実はこの台湾坊主つまり南岸低気圧の北上を予測していたからだ。ところが、この低気圧の進路が東に逸れたため東京の雪はなくなった。このような現象を、台湾坊主がお辞儀をする、と言った。
寒明けや雨が濡らせる小松原 安住 敦
立春を過ぎると、春なのに雪を降らせる台湾坊主一番発生しやすい季節を迎える。だが、咲く花の種類も増え、日一日と春を感じさせ、冬ごもりをしていた身を戸外へ向かわせる気持ちにさせる。朝が来る時間が、少しずつ早くなっていく。