常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

梅の花

2016年02月10日 | 万葉集


例年なら梅の蕾が膨らんでくると、早く花が見たくなって室内に入れてしまう。すると、梅は1週間ほどで満開になって、あっという間に見終わってしまう。今年は暖冬ということもあって、ずっとベランダに置いたままにしてある。おかげで、梅の蕾がゆっくりと膨らんで少しづつ花を開いていく様子をみることができる。先日未明の気温が-6℃という日もあったが、花は凍ることもなく確実に開いていく。今朝は、鉢に雪が降りかかる中に大きく開いた花に感動した。

春されば先づ咲く宿の梅の花ひとり見つつや春日暮らさむ(万葉集巻5・818)

万葉人にとって、春の訪れを最初に知らされるのは梅の花であった。舶来の珍しい花でもあり、家の庭に植えてあるのは、貴族の誇りでもあった。この歌は大友旅人の家の花見の宴で詠まれたものである。2年前旅人は最愛の妻大伴郎女を亡くしている。宴会では、そんな旅人の心情を思いやって詠まれたものである。
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