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この季節、月山がきれいに見える日はそう多くない。久しぶりの青空に、月山と葉山がくっきりとその美しい姿を現した。なだらかで、頂上付近が丸く見えるから月山と呼ばれる所以であろう。しかし深田久弥は『日本百名山』の月山の項で、名の由来について述べている。
「月山の名の起りは、半輪の月の形からではなく、その山を仰ぐ平野の人々が彼等のもっとも尊崇している農業の神、月読尊を祀ったからである。しかし、その心の底には、やはり月のように優しい山という感じがあったに相違ない。
さ霧たつ月読の山のいただきに神ををろがむ草鞋をぬぎて 斎藤 茂吉
この春、雪のある月山に登る計画である。晴れわたった山頂から臨む、この地方の山塊は重畳として重なり、その美しさは今も目に焼き付いている。雪のあるこの頂上に立ったのは、もう15年も前のことである。