常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

濃霧

2017年11月29日 | 日記


昨日から高気圧が張り出して晴れとなったが、気温が下がったせいか濃い霧が発生している。気象庁の定義では、視程が1㌔未満になったときに霧、100m以下になったときは濃霧とされる。濃霧になる可能性があるときは、気象台は濃霧注意報を発令する。視程が短くなると、車の衝突事故が起こる可能性があるからだ。因みに、視程が1㌔以上ある場合は、もやと表現される。目視では、視程が100もないように感じるが、濃霧注意報が出ていないところを見ると、100m以上の視程はあるのであろう。

霧は地面に近い空気が冷やされ、水蒸気が埃などを核として凝結して小さな水滴となって浮遊している現象である。比較的地表に近いところにできる。蔵王山のような1500m以上もの高い地点から見ると、地面を覆う雲海になる。昨日も蔵王のスキー場は晴天で、でき始めた樹氷が非常美しく見える映像が放映されていた。春や秋に多く起きる気象現象だが、春には霞、秋には霧と呼ぶことになっている。万葉集や古今集などので、霧は多く詠まれているが、当時は季節による区別はなかったようで、秋にでる霧をわざわざ秋霧と表現している。

霧時雨富士を見ぬ日ぞ面白き 芭蕉

富士山にしても、明月にしても、詩人はその全容をみるより、霧や雲のなかにあるその姿を想像することで、詩的な刺激を受けたのであろう。今日の映像の溢れる世界では、霧の写真と霧のない富士の姿の写真を並べて出すようなことが行われている。
コメント
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