今日、立冬。昨日から移動性高気圧におおわれて、今年最後かも知れない小春日和。昨夜、その天気を予感させる夕焼けになった。こんな空を見ると、目先が見えなくなるまで、外で遊んだ子どもの頃が思い出される。家で夕食の準備をしている姉たちから、「いつまで遊んでいるの。ご飯だよ」と叱られたものだ。学校から帰り、野作業から家に帰ってきて、やっと遊べる。男の兄弟が遊ぶ貴重な時間であった。食事の時間になれば、晩酌する父、長男が重んじられる食事。そこには、自由な子どもの時間はなかった。
ぎんぎんぎらぎら 夕日が沈む
ぎんぎんぎらぎら 日が沈む
まっかっかっか 空の雲
みんなのお顔も まっかっか
ぎんぎんぎらぎら 日が沈む
こんな夕暮れの時間が貴重であった時代は遠い昔のものとなった。外に遊びに行くということすら少なくなってしまった。テレビやゲーム、スマホといった機器が、子どもたちの孤独を埋めるものとなった。子どもたちは夕食まで、個室で漫画を読んだり、ゲームをしたり、ラインで友だちと遊んだりする。もうあの時代の時間を取り戻すことはできない。