ブドウの産地として名高い赤湯。白龍湖の北側の山が十分一山とそれに続く高ツムジ山だ。この山はパラグライダーの基地としても親しまれている。8時40分、13号からの入り口に車を停めて、歩き始める。本日の参加者7名。
雪のない季節であれば、この山は車で頂上まで行ける。さえぎるものもなく、夏の夜は満天の星空を楽しむことができる。
寒気のなか雪道が美しい。ブドウ棚の向こうに見えるのが白竜湖。かつてここはヘラブナ釣りのメッカだった。湖面にはボートが舳先を連ねて浮かび、釣り人が魚のあたりを待って、ウキを凝視する姿があった。沼は少しづつ水を減らし、湖面は小さくなったような気がする。
やがて足元だけでなく、左手の斜面ににも、ブドウ棚が現れる。見ればモノレールがブドウ畑に見える。収穫したブドウを箱に積んで、斜面の下へ運び下げるための装置だ。この急な勾配の畑を見て、ブドウ栽培の厳しさがわかる。ほどなくして農道が行き止まりになる。十分一山への道を誤ってブドウ畑の道路を来たことに気づく。GPSを見れば、雪のブッシュを250mほど登れば、レストハウスだ。急な斜面で、雪に抜かりながら難儀して進む。
悪戦苦闘すること40分、やっとの思いでレストハウスに着く。建物の下にテーブルを置き、椅子の置かれたスペースでコーヒータイム。久しぶりの山行に話が弾む。ルートを誤ってヤブ漕ぎしたののが逆に楽しいと言う人もいる。レストハウスから高ツムジ山まで、曲がりくねった車道。この季節、車が走るはずもないが、2.2㌔で頂上に着く。(11時30分)
パラグライダーこの山からも飛ぶ。レストハウスでは、5、6人の学生が、パラグライダーを楽しんでいた。頂上の小屋で風を除けながら昼食。気温が低い(-3℃ほどか)だけに、持参したカップラーメンがうれしい。帰路、レストハウスまで30分のハイペース。レストハウスから国道13号までもややオーバーペースで、登りで疲れた足が不安定になる。仲間に心配をかけ、抱えられるようにして下山。やはり低い山でも、ゆっくり歩く基本を忘れては手ひどい仕打ちを受けることになる。