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常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

ゼフィランサス

2014年06月25日 | 


別名サフランモドキ。この時期鉢に花茎を伸ばして、ピンクの花をたくさん咲かせる。わが家の殺風景のベランダを少しばかりはなやかに彩ってくれる。この鉢にこの花を植えてから、15年以上になるから長寿である。毎年かわりない花の姿に、また夏が来たな、と感慨ふかいものがある。

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夏至

2014年06月25日 | 農作業


夏至を過ぎて、梅雨の雲がとれた梅雨の晴れ間。日差しが暑い。畑に枝豆の種を蒔く。秘伝と名づけられた枝豆で、10月の収穫を目指す。試み植えたメロンとカボチャを見ると、赤ん坊のこぶしのような小さな実がなった。ズッキーニは今が収穫の最盛期だ。毎朝、5~10個ほどの柔らかい実が取れる。ここへきて、オクラの本格的な成長が始まった。いつもの年よりも、たくさん種を蒔いたので、7月になってからの収穫が楽しみである。

山かげや身をやしなはむ瓜畠 芭蕉

芭蕉の時代に食べられたのはマクワ瓜である。古く中国から伝来した甜瓜をだが、美濃国の真桑村でこの瓜が栽培されたところから、こう呼ばれるようになった。私が育った北海道でもメロンが植えられる前は、瓜といえばマクワ瓜であった。今日、わが家の畑で育っているプリンスメロンは、マクワ瓜を改良したものである。小さいうちはマクワ瓜にそっくりの実である。

暑さに負けないように、高駢の「山亭の夏日」を読む。

緑樹陰濃かにして夏日長し

楼台影を倒にして池塘に入る

水晶の簾動いて微風起こり

満架の薔薇一院香し

夏の日はなかなか暮れず、池に面した亭の簾を微風が動かしている。涼風が池の上からそよと室内に入ってくる。庭には薔薇が咲いて、その香りが庭中の満ちている。クーラーで冷やすのではなく、山中の木陰で涼をとるのが、当時の人々の知恵であった。


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朝雲暮雨

2014年06月24日 | 日記


梅雨前線は北に寒気が入ると、これに遮られて停滞する。前線に向かって南からの湿った風が吹きつけるので、大雨になる。これからの季節は、前線の位置によって天候が決まる。天気予報に衛星からの映像情報が加えられて、空を見る態度の人の態度は変化したように思う。

中国の楚の懐王が夢で神女と契りを結んだ。神女は去り際に、「私は巫山の南にいて、朝は雲となり、夕べには雨となって朝な夕な陽台の下におります。」翌朝、王が巫山を見ると、神女が言った通り、朝雲が巫山にかかっていた。こんな雲が降らす雨であれば、懐王ならずとも歓迎するであろうが、梅雨前線がじっと停滞して長時間降らす大雨は願い下げにしたい。

老いが恋わすれんとすればしぐれかな 蕪村

蕪村はこの句にさりげなく「しぐれ」を忍ばせたが、恋する女が姿を変えた雨と読めば、句の深みがさらに感じられる。


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竹の秋

2014年06月23日 | 日記


久しぶりに悠創の丘に行った。あたりはすっかり夏の装いである。若竹が大きく伸びて、竹林のなかで一番高くなっている。葉は黄色くなって、散り始めている。竹の秋である。若竹は、この落ち葉を栄養にして、さらに大きく葉を繁らせるのだ。生命の継承には、その生物ごとに特有のロマンを秘めている。

竹の秋狐が庫裡をうかゞひぬ 沢田 緑生



春に目を楽しませてくれた桜は、実を熟させている。黒く艶やかな実に、青空が写りこんでいるのは、この実のなかに宇宙を孕んでいるかのようだ。思わず一粒を口に含んでみた。ほろ苦い甘さが口のなかに広がっていった。子どものころ、桜の木登りをして遊んだとき、この実を食べたことが思いだされる。

桜の実紅経て紫吾子生る 中村草田男

今年の梅雨も、雨は局地的である。九州や四国で、雨の被害が出ている。こちらは、どちらかといえば、空梅雨。野菜畑には、もう少し雨が欲しいが、贅沢というものであろうか。


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北蔵王縦走

2014年06月22日 | 登山


北蔵王縦走路は、刈田岳を起点に地蔵岳、名号峰、南雁戸山、北雁戸山を経て笹谷峠へ至るおよそ15キロ続く稜線の縦走コースである。縦走をあまり苦にせずにやっていたのは、まだ体力のある15年も前のことであるから、今回の試みはどの位当時の体力が残っているのかを試すことでもある。同時に山登りを始めたばかりの2名のメンバーが同行したので、その安全の確保と山歩きの楽しみを伝える意味も持っていた。蔵王連峰の山容は写真で見るとおり広大である。その峰々の稜線を、風景を楽しみながら歩くのは、爽快以外の何物でもない。



予報は晴れ、降水量はゼロあったが、朝の山は深い霧のなかであった。刈田までは乗用車で行く。今回、山行を回避したリーダーの車で送ってもらい、下山する笹谷峠に迎えにきてもらうという贅沢な選択をした。朝方は肌寒い感じであったが、30分ほど歩くとと身体が温まり汗ばんでくる感じであった。稜線からは霧で展望が得られず、ガスが晴れるのを期待しながらの山歩きとなった。参加メンバー6名、内女性2名。最高齢80歳、70代1名、60代2名、50代1名の構成である。



1700m付近の登山道は砂礫で、木々の姿はほとんどない。登山道の岩礫のなかにコマクサが群生している。開花にはまだ早く、一つ一つの株もまだ小さい。しかしよく見ると、小さく花芽をつけているものがあり、そのなかで花を咲かせている株を発見。カメラを出して撮影する。群生している株の全てに花が咲くと、どんなにみごとだろうかと想像しながら、コマクサ群生地を後にする。



縦走路は雁戸山に向かって下る。高度を300mほど下げると、矮小化した這松の中をあるくようになる。その松のなかに、濃いピンクの花畑が出現する。イワカガミの群生だ。濃い松の緑にこの花のピンクがよくつりあっている。ウグイスの鳴き声がようやく耳に響いてくる。イワカガミも高山にあるものと、低山では草丈も違ってくる。低山のものは大きく花の数も多いのでオオイワカガミといい、高山に咲くものはコイワカガミと言って区別している。霧が晴れて、振りかあえると通ってきた蔵王の雄大な山容が姿を見せる。同時にこんなにも歩いたのかと驚く。



この縦走コースにはシャクナゲも多くあるが、やはり花の時期はもう少し先だ。ひとつだけ白花のシャクナゲが咲いているのに出会った。気品のある美しさである。大抵はピンクの花をつけ、白花は珍しい。縦走を試みたことへの褒美なのか、しばし花の美しさに見とれてしまう。やがてダケカンバとブナの林の中を歩くようになる。縦走は高度によって異なる植生のため、異なった花に会えるのもその魅力のひとつだ。すぐ目の前を見たことのきれいな羽の山鳥が羽ばたいた。山鳩よりも大きな鳥だ。だれもその鳥の名を知っているものはいない。「あ、あそこ」と指さされた鳥は「ぎゃー」という可愛くない鳴き声をして飛び立った。



雁戸山に近づくと、登山道の脇に、ハクサンチドリ花が多く見られる。高山の花はどの花も美しい。この山行は、展望はあまりよくなかったが、登山道に咲く花々が、歩行の疲れを癒してくれる。八方平の避難小屋で昼食。仲間のメンバーが持参したおかずを分け合って握り飯を食べる。雁戸山の下山の道は険しい。岩場でスリルを味わいながら、一歩一歩下る。下りの道がこんなに長く感じるのは、やはり体力の低下なのだろうか。刈田岳を歩き始めてから、休憩を含めて9時間、身体中に疲労を感じながら下山する。全員元気で無事、楽しい一日であった。

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