常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

朝雲暮雨

2014年06月24日 | 日記


梅雨前線は北に寒気が入ると、これに遮られて停滞する。前線に向かって南からの湿った風が吹きつけるので、大雨になる。これからの季節は、前線の位置によって天候が決まる。天気予報に衛星からの映像情報が加えられて、空を見る態度の人の態度は変化したように思う。

中国の楚の懐王が夢で神女と契りを結んだ。神女は去り際に、「私は巫山の南にいて、朝は雲となり、夕べには雨となって朝な夕な陽台の下におります。」翌朝、王が巫山を見ると、神女が言った通り、朝雲が巫山にかかっていた。こんな雲が降らす雨であれば、懐王ならずとも歓迎するであろうが、梅雨前線がじっと停滞して長時間降らす大雨は願い下げにしたい。

老いが恋わすれんとすればしぐれかな 蕪村

蕪村はこの句にさりげなく「しぐれ」を忍ばせたが、恋する女が姿を変えた雨と読めば、句の深みがさらに感じられる。


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コメント
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