常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

2015年08月08日 | 日記

 
この猫がこのブログに登場するのは、確か2年ほど前であったと思う。やはり酷暑のなか、家中で一番涼しい場所を探りあてて寝ていた。この後、大あくびをするところが撮れたが、あまりの大口なので可哀そうになってアップは控えた。カメラを向けても一向に気にする様子もない。しかし、アブラゼミが私の洋服に来て鳴きだすと、目ざとく飛んできた。どうやら、蝉を捕らえて食べたいらしい。とまっている蝉にじっと目をつけている。

やがてセミは飛び立ったが、同時に猫も追った。飛ばれてしまっては猫にはもはやどうすることもできない。捕食を諦めた猫は、さっきまでの寝場所へスゴスゴと戻っていった。
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向日葵

2015年08月07日 | 詩吟


今日、3ヶ月ぶりで尾花沢に行った。この前、もやしのようなヤーコンの苗を持参して植えたが、みごとな樹勢になっていた。ことしも、ヤーコンの収穫は不安はない。庭先にみごとな向日葵が咲いていた。前田夕暮が詠んだ向日葵がそこにあった。私の背丈よりも高い茎の先端に、太陽が燃え盛るように咲いていた。

向日葵は金の油を身にあびてゆらりと高し日のちひささよ 夕暮

金の油とは、太陽のぎらぎらする灼熱の陽光を、花一面に浴びるという大胆な捉え方である。この向日葵に目をこらすとき、太陽の方が小さく見えてしまう、という自然観照。夕暮の独壇場である。優秀吟の課題吟であったので、この歌を数え切れないほど読み、詩吟の調べにあわせて声に出したのは、もう2年も前のことである。
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2015年08月06日 | 日記


猛暑日が5日も続いている。今日だけで、熱中症で死亡した人は5人を数えている。そんな猛暑のなか、日陰もない公園で百日紅の花が咲いている。人が熱中症で死亡するのに、直射日光に晒された草木は熱中症にならない。この時期活動している草木たちは、暑いところで生まれている。百日紅は中国南部が原産だし、ムクゲやハイビスカスはインド原産である。

太陽の強い光を受ける葉は水を蒸発させて自らの身体を冷却する能力を持っている。さらに樹木は地下に広く根を張ることで、地中の水分を吸い上げる力がある。夜に間に水をたっぷりと吸い上げ、朝の光を受けると元気に光合成をして身体に養分を蓄える。

早朝、畑にいくと、雑草も野菜も夜露に濡れている。葉には水滴がたまっている。これは夜吸い上げた水分が余って溢れている。乾燥は野菜の収量を減らすが、枯死しないのは、こうした夏の暑さに対抗できる能力を備えているからだ。
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桔梗

2015年08月05日 | 万葉集


山上憶良が秋の七草を詠んだ歌がある。天平2年の秋、憶良が筑前の国守であったとき、国中を巡視して百姓たちの暮らしや風俗を見て歩く任務があった。そのおり、野に遊ぶ子どもたちを集めて、秋の七草を教えた歌である。

萩の花 尾花葛花 なでしこの花 をみなえし また藤袴 朝顔の花

憶良は右手を上げてをみなえしまで5種の花をあげる。指を一本づつ折ればここで右手はいっぱいになり拳ができる。さらに左手も上げて、またからはじめて朝顔の花まで数えたとき、7種の花が数え終わった。子どもたちの「わーい」という声が響いてくるような歌である。

最後の朝顔の花は今日のアサガオだろうか。万葉研究家の間では桔梗が定説になっている。この花が日本にある在来種で、桔梗には古名でアサガオとも言われていた。この花は野山では、群生せずぽつんと、孤高の清楚さを見せる。種を採って庭先で育てることは花好きな人であれば誰もが考えたことであろう。

昔戸建てに住んでいたとき、お隣のおばあさんが、桔梗が好きで、わざわざ古い家から桔梗の株を持ってきた。その清らかな花を見ると、おばあさんが桔梗が好きなわけが分かるような気がした。ご主人を戦争で亡くし、着物の仕立て仕事ひとつで息子を大学に入れて育てあげた強い母であった。戦後にはそんな苦労をした人が沢山いた。
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鳥海山の花

2015年08月04日 | 登山


山で花の写真を撮るのは難しい。グループで登っているので、花にじっくりと焦点を合わせる時間がない。ある意味団体行動だから、いい花を見つけても、一人で時間をあまり費やすことができない。どこに花が咲いているか、予測がつかないことがほとんどだ。チングルマは花もあるが、綿毛が風になびいたり露を含んでいるのも風情がある。一面に咲いているチングルマはピント合せに失敗した。



キンコウカが今の季節に見られるのはうれしい。鳥海山は残雪のある尾根には、春先の花が咲いている。キンコウカは、線香花火を立てたように咲いている。もし大きい群落にぶつかると一面黄金色のジュウタンができる。ニッコウキスゲが下のほうから、ぽつぽつと現れ始めると、やがて登山道の脇は、一面に咲き乱れる。黄色の花には、何度会っても新鮮な姿に驚かされる。



トラノオという命名はうまい。これを踏むと命に拘わるような恐ろしい目に会うことを想像してしまう。。こんな筒状の花を見ると、どれもトラノオと思ってしまう。イブキトラノオ、ナンブトラノオ、ムカゴトラノオなどみな近縁でタデ科の植物である。トウチソウ、カライトソウもやはり尾のような花をつけるが、こちらはバラ科。異なった種類である。



ヨツバシオガマの若い花を見つけた。いかにも初々しく、花の色も鮮やかだ。先週登った岩手山にもたくさん咲いていたが、花はすでに先端に達して、お世辞にも若々しいとは言えない。それだけに鳥海のものは新鮮に映る。山で花を見るというのは、果たして登山の醍醐味なのだろうか。若いころ山登りをしている人から、山にあるお花畑の話を聞いた。それ以来、山に登ればそのお花畑に行けるというのが、山登りの動機にになった。
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