ユリの女王、カサブランカ。純白の大輪
高い香り、贈答用のブーケとしても人気
が高い。わが家のベランダで、昨年花を
咲かせたが、今年は葉のみで花をつけな
い。多分、植え替えの時期を誤ったもの
らしい。
台風一過、まだ少し風が残っているが、
暑い夏がもどってくる。夏には、望雲
の情というものがある。親元を離れて
林間学校などで遊ぶ子どもたちが、山
の端に立つ雲を眺めて、その下にいる
親を思い出すことである。
それにしても、そんな時代から随分、時
間が経っている。せめて、空の雲を見上
げる時間を持ちたいものだ。
夕べゆく雲のつかひにことづてむ
うはの空なる便りなりとも
藤原 家隆