ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

絢爛たる潔さ

2008年11月07日 21時53分08秒 | 花・自然
立冬頃からの急な冷え込みで
木々の色づきが一気に加速したよう。
この季節になると思い出すのは
日本画家、堀文子さん

命をいとおしむような、その作品はもとより、
彼女が紡ぎだす言葉も
精緻で、凛として力強く、そして温かい。

「命をつなぐために無駄な努力をはぶく
神の決断は完璧だ。
そして死を命じられた葉が落ちる時の、
あの絢爛たる潔さはどうだ。」

画集「命といふもの」の中の作品に添えられた一節。



「死を迎える時の、あの紅葉の華やぎは
命の輪廻をたたえる神の仕業だと思う。
無心に生きるものには
幸せも不幸もない。
私もやっと、苦しみ傷ついたものの美しさに
気付く時がきたようだ。」

美しい花を描きながら、
色とりどりの落ち葉を描きながら
顕微鏡で覗いたミクロの生物を描きながら、
彼女は自らの死生観と生命の讃歌を描く。

自然から教えられることは
こんなにもいっぱいあるんだなあ。
わたしには彼女のような作品も描けないし、
それを写真にする腕もまるでないけれど、
彼女のようなまなざしを持つことが出来れば、と
彼女の作品を見るたびに思うのです。

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今日はもう立冬

2008年11月07日 16時38分21秒 | 花・自然
今日は朝から雨。
その日の気分によって幾つかある
わたしの通勤路のひとつも
赤く染まり始めた葉を
雨に打たれて、散らしていました。

いつの間にか季節は晩秋へと動き始め
今日はもう、立冬。



明日からはぐっと冷え込み
北の方からは雪の便りも届いているようだけど、
寒さよ、冬よ、冷たい雨よ、
どうか少しだけその手をゆるめて下さい。
やっと色づき始めた秋を
もう少し長く楽しめるように。

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