ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

広島の日に

2009年08月06日 18時00分00秒 | 社会
65年前の8月4日は
アンネ・フランクがゲシュタポに捕らえられ
アウシュビッツに送られた日。
今日、6日は64回目の広島の原爆の日。
そして9日は長崎の原爆の日。
15日には、終戦記念日。

まばゆい陽射しの下、生きとし生けるものが
生命の謳歌を繰り広げる8月は
同時に、鎮魂と祈りの月。


(近所の小さな水田にはトンボがたくさん。明日は立秋)

「必要悪」という言葉が使われるのを聞くたび、
わたしは、ひどく悲しい気持ちになる。
わたしは、必要な悪などない、と信じたいし、
悪に対抗しうるのは、巨悪などではなく、
愛、ただそれだけと信じたい、から。
それはたとえば、ガンジーが示したような。

誰かが、或いはどこかの国が過ちを犯したからといって、
「必要悪」や「大義」の名の下で
何をしてもいいとはどうしても思えない。
犠牲になるのはいつも、無関係な多くの生命。

12年前、リトアニア領事代理だった杉原千畝が
本国の命令に反して、ユダヤ人にビザを出し続けた
「命のビザ」という物語の芝居のニューヨーク公演の際、
杉原に救われたという女性が名乗り出たのだとか。
ビザを受け取った時、アンネの享年と同じ15歳。
今はアメリカで5人の孫に囲まれて
静かに暮らしていると、劇団員に語ったのだとか。

3年前、そのことを紹介した新聞のコラムにはこうありました。
アンネの父親が密かにアメリカへのビザを申請していたことを受けて
「(もしビザが出ていれば)アンネはいま、
ボストンに住む77歳の女性であったかもしれない。」
そして「名もない人生を築けることの幸せを思う。」と。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする