ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

カルメン、逝く

2009年06月28日 21時20分00秒 | 音楽・アート
この週末、待ちに待った夏のオペラ、
ついに「カルメン」を観て来ました。

とても斬新な舞台装置、
華麗な衣装の数々に、心躍るメロディーやハーモニー。
ああ、本当に心から堪能しました。
もう終わってしまったなんて信じたくないくらい。



今回の演出ではカルメンは
色気たっぷりの単なる性悪女というよりは
魅惑的だけど、芯のある自由な女という感じ。
法律にも仕事にも愛にも人にも縛られない、自由な女と
法律にも仕事にも愛にも家族にも縛られ、執着する男。
カルメンは男は平気でだますけれど、
自分には、死ぬまで嘘をつかなかった。
自由であるためには、死をも厭わなかった。

その意味では、カルメンにとって死は悲劇じゃなく、
むしろ自由を全うした、勝利だったのかも。
むしろ、救いようのない悲劇だったのは、
カルメンに執着し束縛することでしか愛することが出来ず、
挙句に、愛も、彼女も、自分を慕うミカエラも、自分の人生も、
すべてを永遠に失ったホセの方だったのかも。

今年も本当にいい舞台に出会えたことに感謝しつつ、
来年の夏のオペラをまた、楽しみにすることにしましょう。

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