ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

終戦の日に

2008年08月15日 21時35分24秒 | 仕事・職場
連日オリンピックでは
人間の美しい戦いを存分に堪能する一方で
仕事では、人間の闇にも向かい合わざるを得ない日々。
中でも、遠くグルジアで始まった、悲しい戦闘。

本当は日々の中の「美しいもの」「柔らかなもの」を
拾い集めるブログにしたいと思っているのに
この幼い少女の瞳が訴えかけてくるものから
どうしても心をそらすことが出来なくて。


(photo: AFP/Kazbek Basayev)

この女の子は戦火の南オセチアから
ロシア領へ逃れてきた、小さな小さな難民。
おもちゃも、遊び場も、友達も奪われ
この幼い子の心に無理矢理刻みこまれた恐怖を
正当化できる大義って、なに?


(photo: Reuters/Gleb Garanich)

これは首都トビリシから程近いガリという街の
激しい戦闘で子供を失った母親。
この母親から子供を奪い、その命を奪うことを
正当化できる正義って、なに?

グルジアは事実上独立を宣言した南オセチアを
武力で押さえ込もうとし、
南オセチアを支援するロシアは、
そのグルジアを武力で制圧しようとした、
その裏にあるのは、石油の利権や米露の覇権争い。
わたしにはそのどこにも、正義のかけらすら見えない。

そんなに戦いたければ
オリンピックででも、存分に戦えばいいのに。
オリンピックも、そもそもが代理戦争。
大統領同士が、好きなだけ取っ組み合いでもしたらいい。

自分たちは安全な舞台裏に身を隠し、
罪もないたくさんの母親や子供たちの上に
爆弾を落とす、そんな正義なんて。

救いはグルジアとロシアの選手が
オリンピックの競技の後に肩を抱き合ったと云うニュース。
国よりも、民族よりも、正義よりも、大義よりも
大切なものを分かち合える希望を
示してくれた気がして。

地球上でのすべての戦いが
過去の負の遺物となる日が一日も早く来ますようにと
今日のこの終戦の日に、ささやかに祈ります。

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