雪降る街 カムイラピットの楽園 こな雪 ぼた雪 あられ雪

けっぱれラピット、どろ亀さんに負けるな。ウサギとカメとの競走です。随想、旅行記、日記など、雪の降る街からのお便りです。

ヒダカミセバヤ チシマセンブリ 襟裳岬で最初に出会った花

2016-02-14 11:06:18 | 草花

「襟裳岬の花たちに魅せられて」

花好きなカムイラビット夫婦は、襟裳岬で最初に紹介された花は「ヒダカミセバヤ」と「チシマセンブリ」でした。一泊二日で二つの花の名を覚えました。二つの花の名を覚えたことで、襟裳岬の花の専門家になった気分となっていました。

季節は8月31日~9月1日でしたが、このふたつの高山植物に魅せられました。ラビ妻はガーデニングに興味があり、長く花たちにかかわり、カムイラビットは野山の花たちに興味があり、毎朝早起きしては、野の花の色紙絵に取り組んでいました。

その後、色紙絵は描かなくなりましたが、毎日のようにペンで描いた野の花を書き、自然の花によって心を休めていました。

そして、今から三年前に襟裳岬にH先生に誘っていただいて、絵を描くことから写真撮りに変更しました。シャツターを切るだけで簡単に記録できる気安さが変更の理由でした。

 

その一番最初に案内されたのが「ヒダカミセバヤ」の生えている場所でした。ピンクの赤色の濃い花で、岩場の合間にいくつもの花を付けて咲くのです。背丈はあまりありません。襟裳の何処でも見られるものでなく、潮風の当たる自然の厳しい場所を選んで住んでいるのです。

特殊な土壌を選んで生えているので、他の植物と競合しないのがこの植物が淘汰されない理由なのでしょう。

襟裳の帰り道、かならず寄る新冠レコード館の花売り場で「ミセバヤ」が売られていて、園芸種にもあるのだと改めて認識しました。最初に出会ったヒダカミセバヤはまだ満開ではなく、次の年は日を遅らせて出向いて見たり、新しく見つけることが出来ればとヒダカミセバヤをめぐる自分なりの旅がその後展開しています。

話によると、ヒダカミセバヤとは、この美しい花姿を見せてあげる、この美しい花姿をみてよと言う意味で名付けられたと言います。それほどの美しい花です。

そしてもう一つの花はチシマセンブリです。場所は海岸沿いの湿原や襟裳岬のお花畑に点々と咲いているブルーの小花のかたまりです。ヒダカミセバヤの花より一つの花は小粒で、色は全く違いますが、この花姿にも魅せられいます。

年によって広い平地に一斉に咲いていて満開であったり、次の年には、小花が一部に見られだけであったりなどと違いますが、小粒ながらカメラに納めると心行くまで満足することができる花です。チシマセンブリの名は、この葉を、千回煎じても苦い事から名づいたと聞いています。試しに葉の一部をいただいて、かじってみるとその苦さは他の植物に無い苦さの強さなのでした。

 

 

チシマセンブリには、広い範囲に目を向けると白色の花を付ける物もあります。襟裳岬の花ツアーには大勢で出向きますので、仲間の中には変種を発見する者も出てきます。

この種には園芸種があるのか、そのセンブリの写真では白色の花が載っていました。

昨年、アポイ岳登山の帰り道、少し遠回りになるけれど幌満お花畑に立ち寄った際、大株の白色のチシマセンブリを見つけ感激したのでした。

昨年は一面に咲く年でもありました。