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『水神』(上)・(下) 帚木 蓬生(著) 新潮文庫
このところ、活字離れしていて、
すこしも本を読んでいない。
久しぶりのこの本は店長が貸してくれたもの。
時代小説~~ぅ
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と、最初は正直思ったものの、折角のお勧めなので読み始めたら、
これが。。。。登場人物たちのあまりの善良さに引きこまれながら
最後まで読みきった。
五人の庄屋が身代と命を懸けて、村人と村の将来の為に大河に堰を
かけようとするストーリーは、筑後川に堰を築いたという、
史実をモチーフにしているそうな。
店長の地元には、近江天保の一揆の
歴史があり、余計身近に感じるとそんな話も教えてくれた。
みずから「命を差し出した」老武士の存在や、
あっさり綴られた事後談を読むと
やりきれなさは、のこるものの
利己主義の固まりのおばさん化しつつある
この頃の私の心が、赤面・涙した本でした。