JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

ある行旅死亡者の物語 /武田惇志 伊藤亜衣 著

2024-05-06 14:12:56 | 


共同通信大阪社会部の二人の記者によるドキュメンタリー。
まずタイトルにある行旅死亡者というものの説明が本でも最初にされているのでそれを引用しておこう。
 行旅死亡者〈こうりょうしぼうにん〉病気や行き倒れ、自殺等で亡くなり、名前や住所など身元が判明せず、引き取り人不明の死者を表す法律用語。行旅死亡者及び行旅死亡者取扱法により、死亡場所を管轄する自治体が火葬。死亡人の身体的特徴や発見時の状況、所持品などを官報に公告し、引き取り手を待つ。
 司法記者クラブ詰めの記者から友軍に配置換えになった武田記者が、ネタ探しに官報の行旅死亡者データベースにアクセスし見つけた短い記事、そこから始まる。
 「本籍〈国籍〉・住所・氏名不明、年齢75歳ぐらい、女性、身長約133Cm、中肉、右手指全て欠損、現金34,821,350円・・・」
約3,400万円ももっていながら、安アパートで死亡した女性に興味を持った記者が調査をはじめる。同僚伊藤記者を巻き込んでの調査は、警察、探偵がすでに調査していたもので、普通であれば無駄仕事となるようなものだった。
 田中千津子と名乗っていた女性の身元調査の過程が第1部、1部の最後で身元が判明する。その最後
 千津子さんはなぜ、隠れるように生きなければならなかったのか。彼女の人生に、少しでも肉薄すること。身元の判明で、ようやく取材のスタート地点に立ったのだ。
 ということで2部になる。
その2部がどのようになるかは、まだ読んでいない人もうしわけなるので、これは書かない。
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ピアノ・トリオ マイク・モラスキー 著

2024-04-30 17:54:10 | 


新聞で広告をみて買ってみました。
タイトルが「ピアノ・トリオ」、結構長い間ピアノ・トリオを聞いてきたのでどのように書いているのでしょうか。
まず、著者がどのような方かで、スタートがきまります、今回の著者マイク・モラスキー氏は知らない。結構なお年のようだが、早稲田大学の教授で日本文学、文化、ジャズ史、飲食史などの研究をされて、自身ピアノでクラブで演奏されていた方とうことだ。
 日本での、ジャズ・ピアノ・アルバムの特異的な聞かれ方をどう表現されているかが興味あることだ。

さて本文を読む前に目次で構成をよむと、第1章が”ピアノ・トリオの聴き方”、2章が”初期のピアノ・トリオ”34章が”名盤を聞き直す”で5章が1970年以降のピアノ・トリオ”となっている。
ということで、ピアノ・トリオの流れを網羅した著書だと思う。
もちろん、文句を言おうと思って読むわけではなく、新し発見を楽しみにしながら、疑問があったら、その問題を提起したいというのが趣旨になる。
 著書の内容は1950年ー60年の演奏が中心で、残された演奏の展開のなども具体的に提示すると書いてある。

さて読み始めたのだけれど、これがこちらには頭にはいってこない。ピアニストのそれぞれの特出したテクニックの解説をおこなっていくわけで、ピアニストのアルバムの曲を考察していく。
アルバムを並べると。エロル・ガーナー「コンサート・バイ・ザ・シー」、アーマッド・ジャマル「アット・ザ・パージング」、レッド・ガーランド「グルーヴィー」、ハンプトン・ホーズ「ハンプトン・ホーズ・トリオVol.1」など現代までの28アイテムぐらいになる。
それらのピアニストはある意味、ピアノ・技術の流れに確信を作っていった人たちで(それは間違いない)そこの健闘ということになる。
ということでないようからいうと、これまでにない力作となるであろう。とはいっても何とも頭にはいらない。
そこら辺の残念なところを記してまず最初に残念なのが、それこそ2数種のアルバムの演奏をかいせつしているのだが、アルバム名は書かれているが、ジャケットのヴィジュアル表示がない。私たちはジャケットの表情でアルバムを認識しているところが、あり、もちろん大体わかるものの、実は感覚として演奏には近づけない。ここら辺は編集者の不備としか思えない。
もちろん書かれてる中で持っているアルバムは多いけれど、聴きながらでないと、解らないような、これがテクニックの表現としてしょうないと言ってしまうかということがある。
たとえば記載されたアルバムオスカー・ピーターソンの「ナイト・トレイン」の記載を見てみよう。(こちらはアルバムを聴きながらの確認をする)

ちょっと長くなってしまうけれど、この本を知っていただくためにもあえて部分を引用させていただく。

 「本盤ではは、『 Cジャム・ブルース』で確認してみよう。メロディが終わり、即興演奏に入るときはトリオはブレイクをいれるが、その瞬間にベースとドラムスがピタッと演奏を止め、ピーターソンがひとりでーしかも、右手の単音ラインのみでー弾き始めるのに、それっまでん三人が作り上げた前進力が一切止まることなく、まぎれもなくスイングしている。その後も数回同じ手法を繰り返すが、当然ながら毎回、即興ラインの内容が変わる。(0:52-0:56.1:08-1:12,1:25-1:29)。また、まるでビック・サウンドの金管楽器のセクションからソロイストが短いフレーズを好感して演奏するときと同様に、ピーターソンが大きなブロックコードといぎてのラインを交互に弾き、さらに演奏に熱が増すとがある。(2;05-32;30)。このように、p-ターソンのサウンドはメリハリのみならず、ドシドシ前進するドライヴ感をもってビック
バンドを彷彿させる。

ということで演奏の分析をされているけれど、(その内容は適格だとおもう)時計をみながらアルバムを再度聴くのはおっくになるので、すべてを確信するのは難しい。

試みとして、きれまでにないことではあるが、結構頭に入りずらい内容だと思った。
ジャズ・ピアニストになろうと思う人であれば、もちろんこれくらいの研究は当然であろうが、ぼけっと聞くこちらとしては、ちょっと大変な本だった。
最終章、「近年の『ジャズ神童』について」でエルダー・ジャンギロフとジョーイ・アレキサンダーを選択しているところなど、著者の耳は確かなジャズ耳だとおもうので、この本はある人にとってはとても凄い本だと思う。




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破れ星、燃えた 倉本聰 著

2024-03-02 16:30:31 | 


TVドラマ「北の国から」の作者としてが、一番有名か、倉本聰のデヴューごろからの自伝。ニッポン放送からスタートし、映画、TVドラマのシナリオを数多く執筆、現在も存命で、先日TVコマーシャルで拝顔した。
こちらで一番記憶にのこっているのは「拝啓おふくろ様」1967年放映だから相当古いから知らない人も出てきているのではないだろうか。ショーケンこと萩原健一が山形から出てきた見習い板前として、田舎の母への朴訥な手紙文のナレーションが面白かった。

ドラマの説明がこの本にあるおでちょっと抜き書きす。
 下町深川の板前のはなしである。しかもまだ下っ端。板長に梅宮辰を配し、先輩ンお板前に小松政男、料亭の若女将に丘みつ子、サラのその上の大女将に北林谷栄、恐ろしい鳶の小頭に室田日出夫、さらにその下に川谷拓三、長髪だった髪をばっさりきらせ、山形から出てきたての修行中の板前の役をショーケンに充てて書き下ろしたら、この目論見がぴったりはまった。

倉本聰のシナリオがその後出版され、全部で16作品ぐらいか、持っていた。(どうやら、本を整理した時に残らなかったみたい。)
NHKのドラマ、「勝海舟」で雑誌のインタビューの見出しでもめ、北海道に失踪し、無頼な生活をおくったことや、富良野塾の創設のこと、それに興味深いのは、高倉健や石原裕次郎、勝新太郎などの一流の役者たちとの思いでが語られる。ちょっと滑ってしまう気質があるのか、商売敵山田太一なんて表現もある。この二人、当時のベスト・シナリオ・ライターだった。
2008年ドラマ「風のガーデン」での死の迫った緒形拳と逆に役で死にゆく中井貴一の演技、打ち上げのすぐ後のに亡くなる緒形の去就などこの本でしかわからない。
終章まえ、最後に大原麗子のことが書いてある。病気の併発で精神に異常をきたし、それまでの友人たちを失って孤独死をした残酷な花の末路をみた著者が最後に語っていることが彼の書く力であり、本望なのであろう。ちょっと長いけれど、そのところを。

 世間は勝者にやさしいが敗者には冷たい。見向きもしない。そしてかっては花に群がり、浮かれ騒いでいた大衆というものは、花が萎れると途端に去っていく。
 そういう人々を余りに多数僕は見てきた。病の為につまずいた者、ふとした不祥事でしくじった者。落とし穴に落とされて消えていった者。花が散ったのにまだ咲いていると自分を見失って自沈して行った者。
 そういう者たちの哀しいドラマを、いつか書きたいと僕は思った。

そして終章では、彼の作品に一番多く出たと思われる八千草薫の最期、「北の国から」の黒板五郎、田中邦衛の死のことが語られる。

ちょっとお年を召した方には面白いと思う。知らなっかったあの人たちの死にまつわる事を知り、こちらは、なんだか多くの人たちがその場所にいるのだと、ちょっと安心した。

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ジャズ・ジャイアントたちの「青の時代」の音を聴く 神舘和典 著

2024-02-20 10:12:27 | 
 

ジャズ・ジャイアントたちの「青の時代」の音を聴く 神舘和典 著

星海社新書って知らない出版社だけれど、発行元は講談社だから、講談社の新書部門の外注なのだろう。音楽関係がいくつか出たうちの一つ。
ジャズ・ジャイアンツたちの20代のアルバム録音を、著者のインタヴューにあわせて振り返る、という趣旨と思われる本。
古いアルバムの録音情報などは、メンバー、録音日などすでによく知れ渡っているし、録音のエピソードも知られたものが記述されているので、新しい情報量としては多くない。
著者がインタヴューした部分があるので、そこら辺が新鮮な部分で、そこは新しいものがあった。
とはいえ、所詮古い話なので、昔話をしているような、まあ昔話もなつかしくていいや、と思えばそれでいい。
ということで、新書この程度でいいかというば良いかもしれない。でも1,200円はちょっと高いかも。800円ぐらいの感じ。

これだけじゃ、つまらないので、筆者が1999年にパット・メセニーにインタヴューして聞いたことをちょっと抜き書き。
 
パットは1954年にミズーリ州カンザスシティで生まれた。ギターを始めたのは13歳のとき。独学で腕を磨いた。本人いわく、自身に満ちあふれていた。
 「18歳のとき、僕はゲイリー・バートンのギグを観に行って、終焉後の楽屋をたずねた」
 ゲイリーはヴィブラフォンのレジェンド。学生が突然訪ねてきたので驚いた。そして彼の発言にさらに仰天した。
 「僕はあなたのバンドの曲は全部演奏できます。バンドに入れてください」
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ジャズ喫茶いーぐるの現代ジャズ入門 後藤雅洋 著

2023-12-28 08:51:54 | 


音楽評論家でジャズ喫茶「イーグル」の店主、後藤雅洋氏の書いたものを特に読んでいるわけではないけど、ちょっとおもしろそうなので買ってみた。こちらよりもちょっとおとしだけれど、現役で新しいものを常に視野にいれているらしいことはかんじて、半引退のことらとしてはえらいと思う。
図書館芋このような本があって、まあ結構纏まっていると思う。



21世紀のジャズとジャズマンという章で、その10人として1カシマ・ワシントン、2ロバート・グラスパー、3ダニー・マッキャスリン、4ブラッド・メルドー、5マリア・シュナイダー、6狭間美帆、7カート・ローゼンウィンケル、8ゴーゴー・ペンギン、9シャバカ・ハッチングス、10マティアス・アイクを挙げているのは、好みをむけば、まあ外れではないような気がする。

そして今回の本も、お年なのにかなり新しいジャズに焦点を当てている。現代ジャズ入門とうたっているのは、これまでの同様の名の本に対しては確かに努力がうかがえる。
1章のジャズの紹介は読む気はないから2章、「現代ジャズの面白さを伝えるアルバム『特選200枚』」に行く。ってそれがこの本の目的。



そして最初の2ページ目がこちら、知らないアルバムが並ぶのは結構新鮮。
それをサブスクで聞こうというのが、この本購入の目的合ったのだけど、成功とう思う。

とにかく、この2ページ目で、これ買ってみたいとアルバムを購入してしまった。そちらは次に記事にすることにしよう。
もちろん、今風、合わないものも多いけれど、大きな刺激をもたらしてくれたジャズ本としては、かなりのものになった。

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ハンティング・タイム ジェフリー・ディーヴァー 著 池田真紀子 訳

2023-12-20 09:17:02 | 


発売をっ知って、すぐ図書館に予約したから割と早い順番んで回ってきた。これが大本命だったから、これは期間中に読み切りたい。と思っていたらちょっと風邪をひいたみたいで、読む時間が多かった。
ドンデン返し魔術師ディーヴァー、史上最多の20ケ以上のドンデン返しを仕掛けた傑作と歌った、”懸賞金ハンター、コルター・ショウ・シリーズの4作目。
コルター・ショウ・シリーズは確かにシンプルで筋が判りやすく、読みやすい。今回も基本は意図つの問題だった。そして得意のドンデン返し、もちろん、オットていうのは随所にあるけれど、ドンデンを予想して読んでいるこちらは、こいつというのが、それ以外いないので、いつ判明するのだろうというのが読みだった。
ディヴァー、は楽しめたわけで、それでいいのだけれど、次もっとひっくり返して。
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ヤラセと情熱 -川口浩探検隊の「真実」- プチ鹿島 著

2023-12-10 07:55:51 | 


まじめな沢木耕太郎の本は読みきれないけれど、こっちは読めるだろうと魚んでいる本。
昔TVで放送されていた「川口探検隊」はほとんど見ていないけれど、あの時代、こんな放送が可能だったという、当時のテレビ・マンたちの話。



時代考察なども入ってちょっと真面目な部分もあるけれど、内容は読んでみれば、おバカの話が詰め込まれていて、面白い。
これは最後までと思ったら図書館から大本命の本が準備出来たと連絡、沢木さんの本が期限んがきてしまっていて、行かなければならないので、50ページを拾い読みして終了。

おバカなところをちょっと抜き書き。

 「ヘビは生に限ります。大量に見せるために一応ゴムのヘビも日本からいっぱい持っていくんですが、やっぱり動かないと絵にならないですから。見つけたら速攻で捕まえます」
「ヘビは生に限る。」ビールのCMみたい。

捏造にもほどがある。ミイラといえば、元隊員の藤岡から”人骨”のトラブルもあったと聞いていた。人骨はやはあり、頻繁につかっていたのだろうか。
 「うん。人骨は山のように出してたね。いつも入っているレギュラーの小道具だから」

ほかにもヘビを縫い合わせて双頭のヘビを作ったりとか、楽しいです。



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天路の旅人 沢木耕太郎 著

2023-12-05 09:36:00 | 


図書館の順番が4冊いっぺんに廻って来て、読み切れないので一番読みたかった本を選んだ。
それが沢木耕太郎の新しい作品。タイトルが「天路の旅人」
彼の名著「深夜特急」を連想するタイトルで予約していたもの。
「深夜特急」とは沢木耕太郎が26歳の時にその時の状況をなげうって、香港から陸路バスでロンドンまでの旅するルポルタージュ。バックパッカーのバイブルとなったようだが、発刊は1986年、当時大変面白くよんだけれど、手元には残っていない。
内容は西川一三という第二次世界大戦末期に8年中国大陸でで密偵をした人の体験をルポする話のようだ。
着手から25年を費やして完成したそうで、「深夜特急」につぐ旅のを描いたものだそうだ。

西川一三のたどった道筋が巻頭、巻末にあるので、それを観ながらたどるのが楽しい。





ただここでまた問題発生。これは読み切ろうかとおもったら、また次が準備できたというしらせ。次は軽いけれどこっちは思い。
読んでいると「深夜特急」のように沢木氏自身の体験でないぶん、目の前のことを書いたものではない。
西川氏の目を通した体験をその書記を沢木氏が読み追体験していくことを、書かれている。それで、どうしても大変なたいけんだけれど、伝聞であることで案外カスミがかかったたいけんきとも感じる。
貴重な体験の文章ではあるが、貸し出し期限が来てしまった。半分ちょっと、らさについて日本軍の敗戦をしったあたりでこの紀行は終了せざる得ない。

やっぱりぜひ読みたい重たいものは自己調達しなければいけないか。
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オヤジはニーチェ 認知症の父とすごした436日 高橋秀美 著

2023-11-21 09:33:40 | 
図書館に順番の廻って来た本が重なって、しょうがないから1冊は取り置きにして2冊を借りてきた。
今借りているのは、見切りをつけて、さてどう対応しよう。2冊を取り置きの間に読むのは不可能。
まづは厚い方の前書きを読むことにした。
本は「ゴーイング・ダーク 12の過激組織潜入るぽ」 ユリア・エブナー 著 木澤佐紀 訳



タイトルにある通り、こちらとははるか遠い世界、それも理解できない、どうしてなのかわからない世界へいセイン乳ルポルタージュ本。
さてどんなところへ潜入したかというと、ちょっと長くなるけど抜き出してみる。
第1章はアメリカのあるネオナチ団体、さあらにヨーロッパの白人ナショナリストの組織の入会審査に潜り込んだ。2章では女性の反フェミニズムうんふぉうトラッドワイフや聖戦士の花嫁たちの中に入ってその洗脳環境をさぐった。
第3章では極右のメディア戦略を内側から暴露した。4章ではSNS、、そしてデート・アプリまで使って過激主義者が国際的な拠点を築く様子を明らかにする。
5章ではヨーロッパ最大のネオナチによるロック・フェスティヴァルに潜入す。第6章は2019年3月にニュージーランドで起きた銃乱射事件の犯人に過激思想を吹きこんだサブカルチュァーに潜入する。
そして以後どのような脅威が想定されるかの表明になっている。
知りえない世界のルポなので、気になるところもあるけれど、時間がないよ。



もう一冊がこちら。著者の高橋秀美氏は以前読んだ「はい、泳げません」の著者だった。
オクサンが急死した認知症のお父さんとの日々をつづった本だった。
もはや父も母もいないわが身で介護は必要なのだけれど、わが身がそっちに近くなって、まずはこちらを読むことにしました。
(母は認知症で、ドライブして帰ってきたら、さあどこに行こうなどと言ったりした)
余計な話だけど、「はい。泳げません」は2年間によんで、その時は25mを何本か泳ぐのがやっとだったけれど、2年たつと、当時はできなかった25m8本の後レッスン・スタートというのに、順応できるようになっている。

さて、お母さんが突然の大動脈解離で亡くなって、日常生活のすべてを妻に依存していた父が日常生活者として完全に認知症になっていたことに著者は唖然としていくわけだけれど、その不思議な父の対応に戸惑いながら始まる。
この作家とても、丁寧に調査しながら書くから、いろいろな本からの引用が並んで認知症を理解してゆくことが出来る。(それがこの本の意図なのだろう。付箋をつけながら読んだので後で抜き出してみよう。)

と12章中6章まできたら取り置きの期日がきてしまったのでそちらを借りてきた。そちらは一番読みたかったほんで、あとがきをいれるとなんと572頁もあるので、きっぱりそっちらに移ることにした。

高橋秀美のほん、ちょっと父上の不思議な言動に意味を付けることに力ははいって、哲学的になっているところがあった。
でも付箋を津得たところはちょっと書き出しておこう。(氏が認知症の認知に参考にした文章)

自分はいまここにいるのか、ここはいったいどこで、いまはいったいいつなのか、どういう状況にいま自分はおかれているのか、といった自己自身についての根本的な見当付けのこと。(『縮刷版 精神医学事典』 弘文堂 平成13年)

いま現在の記憶が積み重ねられることなく頭を素通りしてしまう (春日武彦 『私家版 精神医学事典』河出書房新社 2017年)

もの忘れの自覚があり、メモや黒板、カレンダーの活用などで対策を講じることができれば認知症でなはなく、一方、物忘れを自覚してもそのことを問題視せず、対策を講じないのが認知症といえます。 (山口晴保著 『紙とペンでできる認知症診療術』 共同医書出版社 2016年)

というところで次に行きます。



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人生上等 未来なら変えられる  北尾 トロ 著

2023-11-09 17:28:08 | 


図書館に予約して数か月待って順番が来た本。タイトルからして凄いけど内容も凄い。
1978年生まれの廣瀬伸恵という女性が、栃木県でレディースの総長として刃物事件はしょっちゅう、シンナーが日常の生活を送る。やがて覚せい剤の売人になり、二度の服役、獄中出産のあと、生き方をかえて、事業を起こし出所者を雇用するに至る人生を、あの裁判傍聴を書く北尾 トロがインタビューを重ねて描く。

  

何てったて、何隠し立てしないでインタビューにこたえるのだから読んでてドキドキ。
ナイフは脅すためじゃなく、使うために持っている。何かあればすぐにだすし、スッと刺す。
中学生でコンパニオンになったり、やくざに監禁、性奴隷にされたりする。
第1章が”悪の道”第2章が”女子刑務所は修羅の花園”とここまで来て問題発生。
図書館からのメールで予約の本が次々に番が来て、なんと2日であと3冊準備ができたそう。取り置きは1週間で、貸し出しは2週間。3週間の間に4冊も読めるわけがない。
しょうがないので、名図は図書館に行って一番読みたいのをのこして、3冊のうち2冊だけを引き取って来た。こちらはヴォリュームある本だから、どうやって処理しようか。
まずは更生して立派になったところは事実ということで、すごい人がいるものだ。
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