JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

消えた戦友 リー・チャイルド 著 青木創 訳

2023-10-25 17:12:39 | 
  

マイクル・コナリーに続いてリー・チャイルドのジャック・リーチャー・シリーズの新しい文庫を読み始めた。いつもならハリー・ボッシュ・シリーズに軍配をあげるのだけれど、今回は完全にチャイルド。
話の内容、スピード感、文章の巧みさどれをとっても素晴らしく脱帽した。
話は昔ともに戦った戦友が次々に殺害され、当時の仲間と事件を解明していく話だけれど、何か「必殺仕置人」みたいにそれ煽れがかっこいい。
ということで、ここのところではかなりのスピードで読み切った。
シリーズ初期のに出た「前夜」「キリング・フィールド」は別としても、ここのところでは出色の出来だった。これなら次もと訳者のあとがきをみたら2023年までに23作が出ているのに、なんとこの作品2007年に発表されたものだった。
発表の順番がバラバラだけど今回は良しとするか。マイクル・コナリーの方はナウ・タイムでとしとっているのでできたr順番に。
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正義の弧 マイクル・コナリー 著 古沢義通 訳

2023-09-30 12:50:24 | 
 

マイクル・コナリーの37冊目の長編で、ハりー・ボッシュとレネイ・バトラーが組む4弾だそうで、前作「ダーク・アワーズ」のあとがきで、翻訳者が内容を完全にさしひかえた気になる作品だった。
読み終わってみると、まさあに今作で区切りが付いたと訳者いうような内容となった。(もちろん内容は書かない。)さて次はどのような形になるのだろう。本作内容も充実したもので、積年の事件の決着となるものになった。
1992年のボッシュ・シリーズ1作目「ナイト・ホークス」では1950年生まれのボッシュは40代前半、それから31年、ボッシュも年を取っていって(丁度同じような歳)相当ガタが来ているのはわが身も同じなので、とても共感する。(ルパン3世みたいにに年を取らなくない。)

主人公のボッシュはジャズが好きで、シリーズのなかでもずっと時代にそって好みのジャズを聴いてきた。今回も一つ抜き書き。

 KJAZZ局のディスクジョッキーは、先週ニューヨークのカーネギー・ホールで85回目の誕生日を祝われたロン・カーターにお祝いの言葉を贈った。そんのち、枯葉、この偉大なバス演奏者が59歳と若かったときにリリースしたベスト・アルバム『アット・ヒズ・ベスト』からレオン・ラッセルのカバー曲、「ア・ソング・フォー・ユー」をかけた。
 その曲は8分の長さがあり、それが終わると、ラジオを消して、彼女がモンタナ・アヴェニューにもう向かっているのかどうかふたたびバラードに電話をかけて確かめられるようにした。

ということで8分6秒のバージョンのカーターの曲を聴いてみよう。(ボシュとはここの趣味はあわないけれど)



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僕の音楽物語(1972-2011) 平野 肇 著

2023-09-09 17:59:06 | 


”名もなきミュージシャンの手帳が語る日本ポップス興亡史”と副題のついた本、図書館で見てまんざら遠い話でもないような気がして借りてきた。
平野氏は1951年生まれ、大学在学中より荒井由実のバックバンドのドラマーとしてプロ活動、その後吉田拓郎、五輪真弓、岡林信康、ふきのとう等のレコーディングやライブに参加した。推理作家でもある。

氏の学生時代からつけててた、メモ程度の記録から氏の音楽生活を振り返る。
本の下のところに、登場した物(ギターとか)や人たちのアルバムの写真が掲載されていて、それを見ていて懐かしくなって借りた。

そうしたら、こちらもいくつか記憶がよみがえってきた。ハッピー・エンドにいた鈴木茂は、我が学校で、ギターがうまくて有名だったな。
ゼミの友人が「もとまろの『サルビアの花』の出だしのコードは俺が作った」って言ってたなとか。
もっとずっと前のでは、小室ヒトシの作ったバンド、PPMファローズのベースの吉田さんは近所の人で、兄の友達のお兄ちゃんだった。

荒井由実の「ひこうき雲」が1973年かぐや姫の「神田川」陽水の「氷の世界」も73年で、そのころからこちらはジャズの世界中心になるので、書いてあることはわかるのだけれど、あまり実感がなくなる。

ということでほとんど最初の部分はよめたけれど、ざんねんながら半ばからは読み切らない、裏話もあるから、興味が続いている人には面白いと思います。
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黒い仏 殊能將之 著

2023-09-02 16:37:36 | 


「本の雑誌」でどんでん返しの本を紹介していて、そのベスト1位になっていたので借りてみた。
日本のミステリーをよむのは、実に久しぶり。前がなんだったか完全に忘れている。
作者の殊能將之という人のこともまるで知らないけれど、2013年にすでに亡くなっているのですね。
予想に反して読みやすい文でページが進むのが早く安心した。
主人公の探偵が石動戯作と書いて、いするぎぎさくという名だそうだけれどちょっと面倒くさい。”ついにミステリは究極の名探偵を現出せしめた!”と帯にあるけれど八割がた読んだけど、その気配はまるでない。
そしてよみおわったけれど、最後までなぜ名探偵かわからない。
どんでん返しの方も、コリャなんだと思う方法で、チャブダイひっくり返しの返しだった。
ベスト1位になるにはこれほどじゃないといけないのか、「本の雑誌」の信用はこれくらいか。
ジェフリー・ディーヴァーが一位に決まってるじゃないか。
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老いぼれ記者魂 青山学院春木教授事件45年目の結末  早瀬圭一 著

2023-08-23 09:01:55 | 


青山学院春木教授事件というものをご存じない方もだいぶ多いのではないだろうか。起こったのが昭和48年(1973年)だから実に50年も前の事件だ。青山学院の教授春木猛(63才)が教え子(24才)に対し学院内で性的暴行を行ったというものだ。
この学校には縁もあるし、そしてこの時期は学生でもあった。当時はなんてこったとは思った。その後懲役3年の刑が決定し、服役、春木教授は出所ご83才でなくなっている。当時毎日新聞の記者だった著者がこの事件に疑問に思いその後長い年月調査をし事件の顛末を明かしていくのがこの本。
雑誌の紹介で本書を知り、ただの性的事件と思っていたのは間違いかと思い読んでみた。
被害者とされる女性の証言や行動でどうしてこのような判決になったのかは読み切れないが、のちに「地上げの帝王」と呼ばれた最上恒産の早坂太吉が裏にいたり、教授間の確執など合って、誤審だと思う。
基本まじめな大学教授が人生に躓いてひどい目にあったというのが結論になるか。真相が明らかになって、こちらは一つ落ち着きが出来た。
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ベリングキャット デジタルハンター、国家の嘘を暴く エリオット・ヒギンズ 著 安原和見 訳 

2023-08-10 08:09:37 | 


ベリングキャットとは著者エリオット・ヒギンズが作った調査報道ユニットのことである。
ネット上で仲間をつのり、ネット上にあるあらゆる情報を精査してゆき、嘘の暴いてゆく。
著者のことの紹介があるので映しておくと、「オープンソース調査集団として何度も表彰された〈ベリングキャット〉の創設者。カリフォルニア大学バークレー校の〈ヒューマン・ライツ・センター〉の研究員で国際刑事裁判所の技術顧問委員会のメンバーでもある。2019年『プロスペクト』誌によって世界最高の思想家50人の一人に選ばれた。」

内容はシリアのアサド政権の嘘から、〈マレーシア航空17便〉撃墜事件のロシア嘘の解明過程、ロシヤによりる毒殺未遂事件の解明などが克明に描かれている。内容がが細かいので飛ばし読みのところもあるけれど、唖然とする内容であった。
マレーシア航空便の章では、クレムリンの情報操作の方法として「4Ð法」があるという。それはDisniss(否定)、Distort(歪曲)、Distract(目くらまし)、Dismay(恐怖)を活用しているとされ詳しくその事実が書かれている。なんとまさに今もプーチンがこの手法を使っていることが判る。

パソコン1つの連携で世界に正確なものを明らかにしていくことに敬意を表したい。

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街とその不確かな壁  村上春樹 著

2023-05-22 10:02:29 | 
 

村上春樹の「街とその不確実な壁」を読了した。村上春樹の本はストーリーをどんどんと追いかけていく必要は感じず書中の、(まるで〈夢読み〉が図書館で〈古い夢〉を読むみたいにゆっくりと読んで(楽しんで)来た。
村上春樹の本を読んだあとは春樹のような分になってしまう。

本作3年をかけて完成させたそうだが、これまでの作品に関連ついてかなり重要作になったと思う。
ストーリーには関係ないけれど、(ただし無駄な文章など存在しない)(雰囲気は出ている)抜き書きを二つ。

 「ユー・ゴー・トゥー・マイ・ヘッド」と私は独り言をいった。
 女性がマフィンをオーヴンで温めながら、顔をあげて私を見た。
 「ポール・デズモンド」とわたしは言った。
 「この音楽のこと?」
 「そう」と私はいった。「ギターはジム・ホール」
 「ジャズのことは私。あまりよく知らないんです」と彼女は少し申し訳なさそうに言った。そして壁のスピーカーを指さした。「有線のジャズ・チャンネルをそのまま流しているだけだから」
 私は肯いた。まあ、そんなところだろう。ポール・デズモンドのサウンドを愛好するには彼女は若すぎる。私は運ばれてきた温かいブルーベリー・マフィンをちぎって秘匿k値食べ、温かいコーヒーを飲んだ。素敵な音楽だ。白い雪を眺めながら聞くポール・デズモンド。

 店の小さなスピーカーからジェリー・マリガンのソロが流れていた。ずっと昔によく聴いた演奏だ。わつぃな熱いブラック・コーヒーを飲みながら、記憶の底を探り、その曲の題名を思い出した。『ウォーキン・シューズ』、大家育ったと思う。ピアノレス・カルテットでの演奏、トランペットはチェット・ベイカーだ。
 しばらくして客席が落ち着き、手が空いたところで、彼女が私の前にやって来た。細身のジーンズに白い無地のエプロンという恰好だった。

きっと主人公の救いとなる女性との2題でした。
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終止符のない人生  反田恭平 著

2023-05-15 13:27:26 | 


2021年代18回ショパン国際ピアノコンクールで第2位になり、同コンクールで第4位の小林愛実嬢と結婚をした反田恭平の自伝といえる音楽の道のりを綴った本。
小学校の頃はサッカーに夢中で、趣味がピアノで本業がサッカーだったという反田少年、けがをして、ピアノに重心が移った。11歳まで通った”一音会ミュージックスクールでは子供の絶対音階を鍛えるのだけれど、そこで反田君。

『誰からも何も教わらないのに、白い鍵盤(ドレミファソラシド)のどこを鳴らしたのかすぐに分かる。黒い鍵盤の音も分かった。「ラのシャープ」「ミのフラット」と半音をあてることもできたし、コードも不協和音も耳コピーで再現できた。気づけば同時に11鳴らされても、下から順に当てていくことができた。』

とあるから、これはほとんど当たらないだろうこちらとしては、基本的に別の人類だと思う。そして師がが教えることがなくなり、師がかわり、コンクールで賞をとり、ロシアに留学からポーランド、ワルシャワ音楽院へそしてご存じのショパン・コンクールにこぎつける。
この本の圧巻はやはりショパン・コンクールのことを本人が書いているところ。

   

演奏する曲はどのように、なぜ選んだか実際の演奏がどうであったのか、その間の心境がいかにあったか、実に生々しく、かつ興奮させられる。

いかにピアニスト反田恭平ができあがり、どのようにして成り立っているかがわかる。
とんでもないピンチに出くわしてもたどり着く信念、持つものを持っているのですね。違いすぎる。
音楽ファンでなくても面白い。
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ビル・エヴァンスと過ごした最期の18か月 ローリー・ヴァホーマン 著 山口三平 訳

2023-04-02 16:25:50 | 
 

本屋さんの棚で見つけた本、まるで知らなかった。ビル・エヴァンスの最後の恋人、ローリーが綴った本。
ビル・エバンスは最後のドラマー,ジョン・ラバーベラに病院に連れて行ってもらうった事は知っていたけれど、詳しいことは知らなかった。衝撃的な場面がほんの最初のチャプターに”ビル最後の日”として書いてある。病院に向かう車の中での会話や、急変の状況がかかれているが、そこはこの本のかなめだから抜き書きはしない。
ふつう語られないだろうアレッというのを抜き書きしてみよう。

このローリーろいう女性、物書きとなっているけれど、どこかのブロガーぐらいの文章のようで、話が飛んでわかりづらい。でもまあ最後にいた女性という事実は変わらない。

このローリーが当時のビルの家族に会いに行く場面、

”翌日コネチカットに向かう車中、ビルの家族に会うってどうなるかうまく想像できなかった。カーステレオではアース・ウインド・アンド・ファイアーのアルバム『黙示録』のテープをかけていいて、こういうファンクも聴くのだと驚いた。
 「ハーモニーを聞いてみてよ」彼は言った。「コマーシャルな音楽をやっている連中にしてはかなりなもんだ。」

たぶんエバンスが本心心を傾けたエレイン・エバンス(自死)について

二年間ハーゲンダッツとコーヒ・アイスクリームしか食べず、その断食を寿司で終わらせた女性。ハーモニーとケロディという双子のシャム猫を飼い始めた女性。蠟燭だけの部屋でビルの横に長年寝て、部屋に電気は来ていなかったけど、アパートの廊下にぶら下がるコンセントから電気を取ってテレビを見る術も持っていた女性。何年もの間、かれらの薬物依存を隠し、ビルの稼ぎはすべてヘロインと蝋燭ときゃっとフードに費やしていた女性。



晩年のステージでよく演奏していた”ローリー”の曲を送った楽譜。

ヴィレッジ・バンガードでは

ウェイトレスのテキーラは三十代全般の巨乳の黒人じょせいで、トニー・ウィリアムスのかっての彼女だった。ふたりのあいだには養子もいた。ビルによると、トニーは大きな女性が好きだ、彼女の以前はもっと大きかったという。

葬儀、その後

その後、リンダのアパートに戻り、リッチー・バイラーク、ジョン・アバンクロンビー、ディヴ・リーブマンと一緒にコカインを吸って夜を過ごした。

とどうでもいいことかもしれないことだけど、まあ知らなかったなということでした。
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ダーク・アワーズ  マイクル・コナリー 著 古沢嘉通 訳

2023-03-14 08:40:34 | 


マイクル・コナリーの36冊目の長編だそうでレネイ・バトラーが主人公でボッシュがとコンビを組む3作目。グレーマンの方ではちょっとア苦戦したけれど、こちらはかなり快調。流石マイクル・コナリー、話の方もレネイに降りかかるいくつもの事件と問題が丁寧に描き分けられていて、混乱もせず読めて素晴らしい。
最後の方の展開ではどうなっちゃうのかとおもったけれど、なるほどと落ち着かせてくれる。
次作も役者が予告を控えるほどの驚くべき展開だそうで、これはいけそうだ。
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