JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

今年の秋の始まりは DREAMER / joel lyssarides

2018-09-06 17:22:19 | 聞いてますCDいいと思う


1992年ストックホルム出身のピアニスト、ヨエル・リュサリデスという人のトリオアルバム。最近知らない人のアルバムを買うことが少なくなった。
これはいかんと、ネットで試聴して選んだのがこのアルバム、現在26才のデヴューアルバムなのでしょう。
26才なのに、マイルス、パーカー、モンクを聞くことで始まったというのだから、何十歳も離れた私と同じようなスタートだから、その感性が面白い。
EST、ピエラヌンツェ、ヤンセンあたりが並ぶのとスタートがちがうから、この仕上がりなのだろうか。
人気グループ「PHRONESIS」などの現代ジャズ・ヨーロッパ・ピアノとはちょっと違う道のスタートを切ったという感じでしょうか。

1曲目シンプルなアルペジオの繰り返しを変化させていくのは、オイオイいいのかとも思うけれど、ここがスタートと思えば問題にはなりません。
2曲目ベースとのテーマから入るこちらはグループ・サウンドでまとまった曲。
3曲目もアルペジオの使い方が特徴的だけれど、よりジャズ・サウンドをいしきしてキーボードによるインプロが入ります。
4曲目シンプルなリズムの上に思索てきメロディーのスローバラッド、でタイトル名が“Dreamer”であたっている。
5曲目はちょっとダークな短いピアノ・ソロ。
6曲目ベースのNiklas Fernqvist という人、スウェーデンでは結構有名らしいけれど、メロディアスないいソロととってジャズ色を上げてくれている。
ちょっと小品というか、きれいに仕上がりすぎのところもあるけれど、10曲目の”When You Wish Upon a Ster”を彼ら弾く弾くとこの人のベースがわかるような気がする。
エバンスとハンコックにインスパイアされているといっているけれど、ハンコックも初期のころだろうね。

静謐な少し重い感じで始まって、ベースとその重さの正しい意味を紡いでいくような8曲目の“Umbra”、タイトルの意味は(shade),影(shadow)といういみだそうで、暗さは判ったけれど、その暗さは非ではない。落ち着いて影の中で正しい道を見つけようという感じがします。
とこの曲を聞いていて思い浮かんだのが、「今年の秋の入り口」毎年アルバムを聞いていて、「アッ、空きが来る」と思うことがあるのだけれど今年はこの曲だった。

しんみりしているけれど、力もこもった秋が始まる予感、良いときに出会いました。


DREAMER / joel lyssarides

Joel Lyssarides (p, keyb)
Niklas Fernqvist (b)
Rasmus Svensson Blixt (ds)

1.Semblance
2.Guadalquivir
3.Self Portrait
4.Dreamer
5.Silhouettes
6.Mirages
7.Longing for Labrador
8.Umbra
9.Transcendence
10.When You Wish Upon a Ster
11.Silent Agreemen
コメント
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