ECMからアルバムをリリースするようになったフレッド・ハーシュがソロを出すのはこれは当然なことで、1曲目” Star-Crossed Lovers”でその素晴らしさがすべて証明される。ビリー・ステレーイホーンの作品は、彼だけの曲集を出すほどの人なので1曲目としてもぴったりだと感じる。とのかく、気持ちよく聴き始められるのは、これは、Stefano Amerioのピアノの音の作り方も大きい。
それがその後の6曲続くオリジナルの良い響きにつながる。
現代音楽的な響きがあるこの曲の連なりが、このアルバムでは特徴となるところと思う。書いた通りアメリアの音がまるで不安感んを与えない感じで安定して聞くことができるけれど、ここら辺が苦手になる人もいるだろう。
それでハーシュのソロ・アルバムを調べてあとで並べるけれどソロ・アルバムでのオリジナルの率を見てみよう。
「PLAYS MONK」 1997年2月 0%
「Fred Hersch at Jordan Hall Let Yourself Go」 1999年 11%
「SONG WITHOUT WIRDS] 2000年 100%
「ALONE AT THE VANGUARD」 2011年11/30~12/5 44%
「SOLO」 2014年 8月14日 0%
「OREN BOOK」 2017年4GATU 1-3日 43%
「SONGS FROM HOME」 2020年3月 20%
ということで今作の「Silent,Listening」はというと64%になっている。
「SONG WITHOUT WIRDS] が100%だけれど、これは3枚組でコンセプトがありオリジナルでまとめたのだろう。
今回オリジナル率の高いアルバムとしたのは、これはECM、アイヒャーの意向というか意思があると思う。今回のECMの音と相まっておさまりの良いものとなったと思う。
そのあとに”. Softly, as in a Morning Sunrise”も、これはこれまでのものとはちょっと違ったコンセプトというか、フレッド・ハーシュの存在感を付ける演奏になていると思う。
ネット上ではハーシュのソロ、とそれ以外のソロという評価のしかたをあるようだ。ハーシュのアルバムを見ての書き方だけど、ちょっと同調してもと思ってしまう。
このアルバム、ECMがついにハーシュのソロを出した、という意味で意義あるアルバムになったと思う。
そこでハーシュのソロを並べてきいたけれど、そちらも素晴らしいと思った。ハーシュの凄さを改めて認識した。
Silent,Listening / Fred Hersch
Fred Hersch (p)
1. Star-Crossed Lovers
2. Night Tide Light
3. Akrasia
4. Silent, Listening
5. Starlight
6. Aeon
7. Little Song
8. The Wind
9. Volon
10. Softly, as in a Morning Sunrise
11. Winter of My Discontent
私はカザルス・ホールで初めてFred Herschのソロに触れて,それ以来のファンですが,Enrico RavaとのアルバムをECMからリリースしたのは驚きとともに喜びでもありました。次はソロだというのはFacebook上での情報でもわかっていましたので,待望のアルバムでした。
最近のアルバムでもアブストラクトな感覚が強くはなっていましたので,ある程度予想はできましたが,想定以上だったようにも思います。それでも病魔を克服して,こうした活動ができることだけでも素晴らしいと思っています。
ということで,当方記事のリンクを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2024/04/post-e24d47.html
返事遅くなって申し訳ありません。
ハーシュのECMのソロはやはりレーベルの色が出ていましたね。今回ハーシュのソロを並べてみたら、古いのもそれはそれでÝ買ったです。