空間を描く。
心とは不思議なもので、デッサンの上に力学をつくりあげます。
空間を意識して描きはじめると、その思いが鮮明になってきました。
心の力学と題して、HPで公開しているものですが、紹介してみます。
紙の上に二つの〇を描きます。
するとそれだけで、心は動き出します。その絵を見て、様々に想像力が働きはじめるのです。下の絵を何も感じないまま観ることは出来ませんね。
なんだろう?あれみたい。これみたい。・・・・・・・・・と、
心が動くのです。
(1図)
ここで、いろいろに浮かぶイメージは置いて、図のエキスだけに注意を向けます。
大きな円と小さな円。この時、小さな円は大きな円に引かれるように動いているように見えます。心が引力をつくり出しているのです。
小さなものは大きなものに引き付けられる。私たちが地球に引き付けられている現実を、心は知っているのかもしれませんね。
ところが、二つの〇の間隔をあけてみましょう。大きな円と小さな円の直径を合わせたくらいの間隔をとると、見え方が変わります。
1図との違いが分かりますか。
随分安定していますね。
(2図)
二つの円は、ともにその位置で安定して動きません。心は二つの間に空間を感じます。その空間の作用を直観的に理解しているのですね。
この距離は、双方の力が拮抗している。互いの力を干渉せずにそこにあり続ける安定感があります。
ところが、さらに間隔を広げると、力関係はさらに変わります。(3図)を見て、自分の心(感覚)が動くのがわかりますか。
(3図)
2図で安定して動かなかった二つの円が、今度は互いに離れて行くように見えますね。
実際には、小さな円が、大きな円から遠ざかっていく動きが見えます。心がその運動をつくり出しているのです。
無意識に心は大きな円に支配されているのです。何も言わずとも、大きな円が主人公で、動かない。
だから小さな円が遠ざかっているように見えるのです。
無理やり小さな円に心を持っていくと、大きな円はこちらに飛び出してくるように感じますね。
面白い心の作用です。
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