使い切れないほどの機能を持ったお絵かきソフトはたくさんある。
使う前に、使い方を理解するために精力を使い果たして苦しみだけが残る。
挫折感を味わう前に、絵とは無縁の自分を装って忘れる。これも人生の方便だろう。
結果自分の中にある絵心を封印して生きることになる。
パソコンの基本ソフトについているペイントはその点、単純な機能しかないので使い方に迷うことは少ない。
線を引いて塗るということだけで満足すれば、それはそれで大きな価値がある。
筆には3種類あった。筆と油彩筆、水彩筆。(昔のペイントにはこんなものもなかった)
それに太さが選べる。
早速すべての種類を試してみる。
これは私の絵心から生まれた線だ。(あなたのはまた別の線が生まれるだろう)
さて、絵心とは何だと思う?
絵が好きでないあなたにはしょうもないものに見える。自分が引いたものに対しては特にそう思うだろう。
そこに絵心を知る貴重な手がかりがある。
この絵がしょうもないのは確かだが、そこにあなたの絵心を眠らせている悪魔が正体を現しているのだ。
あなたに絵心がないのではない。この悪魔が取りついて眠らされているのだ。物語ならここで愛のキスがあなたを目覚めさせる。
しょうもないと思うその裏にあるものを考えてごらん?
ある姿を上手に描く。 誰もが感心して、ほめたたえるもの。 下手と思われたくない。 作者の意志をつたえるもの。 人の注意をひくような意味あるもの。・・・・・・
要は、そんなものがない、しょうもないものと自分を切り捨てているのが見えませんか。
一口で片付ければ世間体。これが悪魔の正体だ。
かつてあなたも、こんな線を引いて、全身で生きていた時があった。活き活きとして、線の強弱や起伏にあなたの心の物語が無限に広がっていく。そんな時代があったのだ。
そんなものは社会の役に立たない。
恐ろしい呪文だ。
あなたは眠らされた。
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