のしてんてんハッピーアート

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静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

スケール号の冒険3

2008-05-26 | 童話 スケール号の冒険(第3話)

二、遊園地の怪 

 授業が終わった後、珍しく博士は、みんなにケーキをおごってあげようと言って、食堂に向かった。
いびきをかいて寝ていたぐうすかは、博士の言ったケーキという言葉に反応して起きだし、よだれも拭かずに博士について行った。その後にぴょんた、もこりん、そして艦長が続いた。
「いらっしゃい。」食堂のおばさんが元気に声をかけた。
「ケーキを五つ頼むよ。」博士が注文した。
「あら、お兄さんたち、今日はいい物食べさせてもらうんだね。」
「とびきりおいしいのを頼むだスよ。」
「はいはい。」おばさんは厨房に入って、ケーキを持って来た。
「ジュースは私のおごりだよ。」おばさんはテーブルにケーキと飲み物を置きながら言った。
白いクリームにイチゴが乗っている三角ケーキと、ごっくんと喉が鳴りそうなジュース。それだけでみんなは嬉しくなった。
「これは愛ですね。」ぴょんたがおどけて言った。
「やっぱり、愛はいいだスね。」ぐうすかの嬉しそうな顔は愛そのものだ。
「ところで、頼みがあるんだ。まず、食べながら聞いてくれ。」博士が少しまじめになって言った。
「何ですか博士。また宇宙に行くんですか。」
「いや、君たちに遊園地に行ってもらいたいんだ。」
「やったー行きます行きます。」ぴょんたは大喜び
「遊園地は大好きでヤす。」
「まさか、遊びに行けと言うのじゃないですよね。」用心深げに艦長が聞いた。
「実は君たちに出動命令が出たんだ。」
「何だそういうことだスか。」
「やっぱりね。」


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