心を言葉で言い表すことは大変難しいです。
しかし、色は心そのものになりえます。なぜかと言えば、心はエネルギーだからです。私の考えでは喜びも、悲しみも、希望も不安も、全て、心の中でエネルギーが変容しているだけなのです。そして、色はその様々なエネルギーの形に同調するのです。
平たく言えば、いま、この瞬間の、あなたの心(気持ち)にピッタリ合う色が存在します。そしてそれを見つけるのは、知識ではありません。あなたの感性だけがそれを見つけ出します。
これから、いろんな色をお見せします。あなたの心が喜ぶ色に出合えたら、それがこの瞬間にあるあなたの心の色なのです。
まず、前回の色はこうでした。
しかし、わたしには、悲しみの要素が強すぎます。もっと明るいものがほしい。
ではこれはあ?
悲しみは薄れたけれど、温かさが感じられない。私のイメージにあるのは、泣いている子を優しく包み込んでいる母親像です。それには合いません。
次は明るい感じを?
あ、かなりいいですね。でも、なぜか母親の愛情が伝わってこないのです。子供の悲しさに母親も引っ張られている感じ。愛のエネルギーが足りない気がします。
愛?ではこれかな?
なんか違う。私の感じている心のエネルギーが一緒に震えてくれません。ぴったり来ないのです。母親の真剣さが感じられないのかなあ。
もっと深い愛?ではこれは?
深いと言えば深いのだけれど、息苦しい。これでは子供がかわいそう。子供の心をみないで抱きしめる一方的な愛情に見える。
一度思い切って極端に黒を試してみようか
作品としては面白いけれど、これは論外。
では灰色は?
白~黒の領域は無彩色と言います。色味がない世界。わたしは鉛筆作家ですので、この世界で作品を作っていますが、直に心と同調する色を探すとなると、ちょっと無理がありますね。色は欲と言いますが、やはり、無彩色には無欲を感じます。
有彩色に戻りましょう。これは?
あ、ぴったり。私の心が喜んでいます。このなかには、このデッサンから感じているイメージを満足させてくれるものがすべてそろっている感じです。やっと巡り合えました。
こんな感じで、次の段階に移っていきましょう。
次回は、この絵の続き、目の色を求めて、色の持っているエネルギーを体験していきます。
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