{問}
心に刺さったとげの苦しさを知らないのですか?
「心に突き刺さった深い刺を抜かずに温めるのだ」なんて
のんきなことをいってられません
痛いのです。今抜かないと死んでしまいそう
ばかげていて、はらがたって、とげが心臓に届きそうです!
どうしたらとげは抜けるのですか。
(QQ)
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{答}
前日の記事 この瞬間の美しさ に対する問いかけです。(QQ)は私の仮名。
心にどんなとげが刺さっているのか、私には分かりませんが、苦しいことは分かりますし、苦しさが和らぐかと期待して読んだ記事が、まるで傷口に塩を塗られるような思いになってしまわれたのですね。
はかない望みでも、期待したものが裏切られたら心はさらに傷つきます。申し訳ないことです。
お察しのとおり、私は、自分の心に刺さったとげを抜く方法を知りません。
その方法を求めて、何年も心の旅を続けてきましたが、結局見つけることが出来ませんでした。
でもそのおかげで、とげの意味を知ったのです。
QQ様、
この身にとげが刺さったら、抜かねばなりませんね。
指先に刺さったそげなどはピンセットで抜いてもらうと、嘘のように痛みが消えてしまいます。
そんなふうに心のとげも抜いて楽になりたいのですが、残念ながらそれは出来ないのです。
がっかりしないで少しだけ、「なぜ?」と考えてみてください。
指に刺さったそげは、木片やそれこそ薔薇のとげなどですね。それは異物です。
だからそれはとってやればいいのです。
しかし、心に刺さったとげは何だと思います?
心の異物でしょうか。いいえそれはあなた自身の心なのです。
たとえば上司から言われた心に突き刺さる一言。これは明らかに心の異物だと言われるかもしれませんね。だからそれを抜きさえすればいいと。
しかし待ってください。確かに上司の心は私たちには異物ですが、それが言葉となって自分の心に刺さったら、そのとげはあなた自身なのです。
いかなる場合でも、あなたの心に異物は入り込めませんし、あなたの心をそのまま誰かの心に入れることも出来ませんね。
私たちが自分の心を人に伝えようとすれば、感化して共感を呼ぶしかありませんし、己に刺さるとげに至っては、たとえ上司の言葉が原因だとしても結果、それは自分で作っているのです。
それほど私たちの心は自分で満たされています。自分しかいないのです。
つまり、心に刺さったとげは自分がつくった自分の分身なのです。
考えてみてください。
どんな卑劣な上司の言葉も、心にとげをつくらないではねのける人もいますね。仲間をつくって助け合い、とげの代わりに信頼の絆をつくることも出来ます。同じ言葉を受けても、それどれの心に100人100様の形をつくるのです。
もっとも深刻な問題は、自分の命に代えても、そんなとげを持ちたくないと誰もが思う訳ですが、思いながら自分の意に反してとげをつくってしまう。そんなとげが自分の分身だなんてとても考えられないのですが、しかしどんなに苦しくとも、あなたはあなた自身です。とげと共にかけがえのないあなた自身なのです。
理不尽なように思えますが、あなたは苦悩を感じながら、その一方でとげをつくり、自分で自分を苦しめている訳なのです。
まるで救いようのないことのように思われますが、しかしこの事実を知ることであなたは、あなた自身を救うことが出来るのです。
あなたが苦しんでいるのは、自分の中に認めたくない自分をみる苦しみと、そしてそれを抜こうとして抜けない苦しみの二重苦なのです。あなたは背負わなくてもいい二重苦を背負っているのですね。
この二重苦は、互いに足を引っ張り合って、ますます深い苦しみを生み出します。
しかし一方、認められない自分を愛することが出来たら、
ほんの少し勇気を持って、辛い気持ちを嫌がらずに不出来な自分を認めてあげたら、それをとげのように抜こうと思う気持ちは嘘のようになくなります。
残っているのは、嫌な自分を抱きしめているその痛みだけです。
痛みを我慢して嫌な自分を抱きしめて、愛してごらんなさい。
痛みは少しずつ消えていきます。
あなたはあなた自身の力で自分を癒すことが出来るのです。
あなたはその時、
自分の中に起こる正と負のエネルギーを丸ごと認めたことになるのです。
半身だったあなたは、そのことによって、完全な心を手に入れることが出来るのです。
とげを抜いてはなりません。
とげを抜いたら、あなたはいつまでも半身のまま生きていかねばならないでしょう。
成長しない苦悩を舐め続けることになるのです。
QQさん、
そもそもエネルギーとは正と負からできていますよね。
どちらも必要なのは言うまでもありませんね。
心に刺さったとげを温め、あなたの愛情で溶かしてあげたら、
とげはあなたの中で負のエネルギーとして働きはじめます。
完全な命がそこから始まるのです。きれいな波動があなたの心に生まれます。
大丈夫、こわがらないで、自己嫌悪の痛みだけ嫌がらずに抱きしめて、温めて、愛してあげてください。
あなたのなめなければならない苦悩は、たったそれだけなのです。
たったそれだけで、あなたは宇宙のエネルギーを丸ごと使えるようになる。
一人前の心として生まれ変わることが出来るのです。
どうか自分の力を信じてください^ね^
(のしてんてん)
QQ様のコメントを受け止め、応える…間違いなくきちんと相手を想った行動。できる人は多いものではありません、本当に。
いろいろ書くと長くなる悪い癖があるので…
「QQ様は今真っ暗な世界の中にいるため、のしてんてん様の答えは眩しすぎた」のだと…痛みから自分を見つめ直し、痛みから学び、痛みと共に生きる考えは聖人並みだったりします。(凡人:素人から見ると)
素晴らしい答えなのです、とてつもなく。感謝をしたいほどに。
ここからは駄文です。QQ様、私は悪魔に近い考えなので…もし見ていただけるのならこの考えはいかがでしょうか…つい先日の大河ドラマの引用ですが
「その不幸が悔しがるほどに幸せをつかんでやれ」
…疲れた時に食べるデザートは普段より格別においしい、痛いときに飲む痛み止めは本当に有り難く感じる。痛いときは泣いて休んでいいんです。…痛いときに我慢しろとか言われても辛いだけですし非現実的ですし。
その上で、凌いでから考えればいいんです。どうすれば痛くないのか…痛みの過去を生かせば100点。その後の人生に生かせれば(この記事の内容に沿って)120点!!です笑
改めて、長文失礼しました。のしてんてん様の答え・行動への敬意とQQ様の痛みが安らぐことを祈って…。
心は苦悩しながら成長していく、そんなふうに私も思います。
ところで、悪魔の対語を調べて見たら、神もしくは天使という言葉が出てきました。
悪魔と天使のふり幅がどこまであるのか分かりませんが、間違いなくそれらは波線でつながっている。
心の一つの現れなのでしょう^ね^