徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

はなわらべと和楽器

2013-08-12 14:23:43 | 音楽芸能


 HIROさん撮影の花童のメンバーの素敵な写真を見ながら「和楽器」のことを考えてみた。現在、彼女たちが踊る日本舞踊では、三味線を始め、筝(そう)、笛(ふえ)、小鼓(こつづみ)、大鼓(おおつづみ)、太鼓(たいこ)、鉦(しょう)などがよく使われる。このうち三味線は、中国から琉球を経由して日本に伝わったのが永禄年間(1500年代後半)といわれ、和楽器の中では比較的遅い。ちなみに、奈良時代に始まったという「能楽」では「四拍子(しびょうし)」と呼ばれる「笛・小鼓・大鼓・太鼓」が使われる。各地に伝わる神楽など伝統芸能で使われる楽器もほぼ同じのようである。今日の日本舞踊や歌舞伎の始祖といわれる出雲阿国は、今日まで残っている風俗画「阿国歌舞伎図」などを見ても三味線は使っていなかったようだ。その頃、既に三味線は渡来していたが、庶民に普及するところまでは行っていなかったとみられる。
 花童の娘たちが手にしているのは、右から笛、鉦、太鼓の三種。彼女たちは今、もっぱら舞踊が注目されているが、本来は小鼓、大鼓、太鼓、鉦なども演奏する演奏舞踊団なのである。

▼阿国歌舞伎図