縄文人(見習い)の糸魚川発!

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創造のチカラ、それが造化・・・金華石石笛

2017年05月09日 19時30分14秒 | ぬなかわヒスイ工房

造化とは、天地開闢の根源力。

具体的にはインド神話や古事記の記述されている入海撹拌神話などで、混沌とした形のない原初の宇宙から、神様が万物を創造していった時のチカラの事。

金華石石笛。

 

さて、私の石笛作りは最初からデザインを決めておらず、石の持つ個性を引き出すように作りながら形が決まっていく。

作業工程のある瞬間に「ただの石から石笛に生まれ変わる」時があり、それがあるから石笛作りが面白い。

勾玉のように最初からカタチが決まっておらず、即興的にデザインが決まっていくのだから、作った本人が意図しないカタチが生まれる。

だから作業効率は悪くても止められないのだ。

ちょっと大袈裟だけども、入海撹拌神話の創造主の気分(笑)

微妙な曲線!

宇宙船っぽいデザイン。

奇抜な意匠だと思って欲しくない。

 

そんな中、久しぶりに金華石の石笛を作った。

金華石は、泥岩に黄鉄鉱の華が咲き、瑪瑙のガラスが嵌る糸魚川特有の奇天烈な岩石。

隕石のような金属っぽい岩石なので、どうしても宇宙船のようなカタチになってしまう。

どんな秀逸デザインでも、石笛として吹きにくかったりすると作り手の自己完結した独りよがり。

プロの演奏家やご神事でお使いになる神職の方々から評価されない石笛ではダメですな。