大首飾り作りに明け暮れていたので、気分転換に久々の石笛つくり。
勾玉形の石笛を以前から作りたかったが、すでに先に作っている人がいるようなので思いとどまっていたのだけど、要望も増えてきたので重い腰を上げて作ってみた。
姫川薬石で作ったが、これまで作ったなかで最大の勾玉・・・手を滑らせて落とさないように、敢えて鏡面仕上の手前に研磨。
人に真似される事は多くても人の真似はしない流儀だし、オンリーワンのオリジナル作品に拘っている。
そこで他の人の石笛デザインと被らないようにネット画像を検索してみたら・・・。
幸いにも勾玉に孔を開けただけの「吹けば音がする・・・掠れて小さな音だけど」といった程度の作品しか見当たらず、安心して作成。
孔を吹くと音がするから石笛だというのなら、大珠や大き目の勾玉は石笛ということになってしまう。
因みにネットで縄文時代出土の石笛として流布している情報の9割以上は、何の検証もないまま大珠や垂れ飾りを石笛と誤認しているだけのようだ。
恐らく某神道系教育サイトの誤認情報が孫引きされて拡散したらしい。
私はそれらの情報を出土地の埋蔵文化財センターや教育委員会、出土品を管理する大学の考古学者に問合せて、実測図や俯瞰写真を送ってもらって確認しているのだけど、問い合わせた専門家たちも「えっ?うちの遺跡から石笛が出ているんですか?初めて聞きました。」というようなのばかり(笑)
石笛と断言できる人は当の縄文人しかおらず、我々現代人は様々な検証をした上で「石笛と推測される出土品」くらいしか言いようがないのだ。
取敢えず無難なところで紐孔と背中が吹けるようにした。オクターブ超えは無論、ちゃんと楽曲演奏できる操作性も持っている。
各地で引っ張りだこの有名な石笛演奏家から要望されて、長らく待って頂いていたのだが、守山鷲声さんではない(笑)
Nさん,こんなのでよかったらヒスイで作りますが如何?(笑)