ほっこりする玉木有紀子さん提供の写真。
銘々に置かれた膳で食事すると、膳の幅が「身の丈に合っている」と無自覚に感じて、居住まいも膳にあわせて衿が正されてしまうのは、漆器が身体尺を基準につくられているから。
いまや椅子と洋式トイレの生活様式の日本人がふえて、時代劇のサムライであっても背筋をまっすぐに伸ばして胡坐がかけず、後ろにひっくり返ってしまいそうな塩梅だ。外側は黄色くても中身が白いバナナジャパニーズというやつだ。
民族衣装たる着物を自分で着ることのできず、正座も胡坐もおぼつかない日本人が、外国人に日本文化を教えることができるのか?
食育って食材や調理方法だけが問題じゃないだろう。最初は不格好でも、畳の部屋で漆器に盛られたご飯をいただくことを続けていくと、自然に美しい食事のマナーが身に付いていくと思う。美しいが身に付くから躾。
輪島漆器で郷土料理をいただくだけで日本文化が学べるのですぞ。
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