ロックバランシングワークショップで、参加者の目の前で10秒もかからず縦と斜めにバランシングを実演したら、みんな驚いていた。
種あかしがあって、考古遺物でいう処の「くぼみ石」と、「穴あき石」を組合せているのだ。
ロックバランシングのコツを説明するためと、幼児に成功体験をさせるために用意したのだが、これが大いに役にたった。
「くぼみ石」は木の実を割るための固定具、「穴あき石」は石笛や安産・多産のお守りなどであったなどが考えられると考古学や民俗学的な説明をした。
それぞれ安山岩と泥岩で、穴のある石ができるのは①母岩から粗い結晶が抜け落ちた穴②穿孔貝(ヤドカリなど)の巣穴③石の窪みにハマった小石が川の水流や波の作用で回転穿孔してできた穴・・・といった鉱物学の説明。
分野横断的な解説は普段のガイドでやっていること。
ロックバランシングができれば石と遊べる。
ただの石ころでも名前を知るとより身近になる。
ヒトとの関わり合いを知ると友達みたいに思える。
北陸地方最大級の縄文文化が花開いた地域であり、「石のまち糸魚川」らしいロックバランシングではないか?と自負している。