
「黄金八大龍王の湯」とは何だか大げさな名称ですが、実際には地元の人に愛されるこじんまりした温泉施設で、中では食事もでき、宿泊も可能です。
三陸は温泉と縁が無い土地柄ですが、ここは冷泉ながらなかなかしっかりした泉質の鉱泉が湧いています。
無色透明ながらたまごの匂いが漂い、海の影響か強い塩味と苦味、そして硫黄味(塩辛いゆで卵の味)が感じられます。浴槽は露天などいくつかに分けられていますが、内湯の源泉槽(加温)では白い湯の華が浮遊しています。露天のほうは循環しているのかあまりこれといった印象は感じられませんでした。
面白いのは冷たいままの源泉を源泉槽に注ぐ樋が、析出物で真っ白になっていることです。龍の口から鉱泉が出て樋に注がれるのですが、硫黄成分の影響で綿状のものが沢山付着しており、成分の濃さを実感させられます。なお、この龍の口から出る源泉は飲泉も可能です。
三陸の数少ない名湯といっても過言ではないでしょう。

含硫黄-ナトリウム・マグネシウム-塩化物冷鉱泉
12.3℃ pH6.9 17L/min 成分総計20.77g/kg
三陸鉄道・北リアス線 小本駅 徒歩12分(1.1km)
岩手県下閉伊郡岩泉町小本字下中野33-1
0194-28-2121 オフィシャルサイト
私の好み:★★