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前回に引き続き玉梨八町温泉郷を取り上げます。前回は野尻川の右岸にある八町温泉でしたが、今回は左岸にある玉梨温泉です。あまりのお湯の良さに界隈を訪れる度にお世話になっているお風呂で、つい先日も改築された八町温泉「亀の湯」の様子を窺った際、ついでに入ってきました。
国道400号から対岸に掛かる橋を渡って右側(川下)へ下りると、民家の隣にまるで納屋のような小さな共同浴場が建っています。この浴場の周囲をちょっと見回してみると、湯屋のすぐそばからゲージの取り付けられたパイプが立ち上がっているのがわかりますが、これが玉梨温泉の源泉井で、毎分294リットルのお湯がポンプにより揚湯され、分湯枡を経てから玉梨温泉の共同浴場や「せせらぎ荘」等の旅館、そして対岸の旅館「恵比寿屋」や八町温泉の共同浴場へ配湯されており、供給先が少ないお蔭でそれぞれの施設では掛け流しのお湯をたっぷりと堪能することが出来ます。
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橋の上から共同浴場を眺めた様子。すぐ右隣に源泉設備があるのがわかります。
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源泉井です。最近改修されたようで、蓋や配管がピカピカです。
八町温泉「亀の湯」と同様にこちらの共同浴場の玄関にも寄付を寄せた方々の名前が書かれた札が提げられており、やはり同じように料金箱が設けられていて外部の者も寸志で入れるようになっていますが、「亀の湯」と違って浴室はきちんと男女別に分かれており、それぞれにコンクリート打ちっぱなしの浴槽が据えられています。3~4人程入ればいっぱいになってしまいそうなその浴槽には上述の源泉から湧いたばかりのお湯がドバドバと贅沢に掛け流されており、常に新鮮な状態で楽しめます。いかにこのお湯が新鮮であるかは体に付着する気泡が証明してくれます。
このお湯は無色透明ですが赤褐色で粒子状の非常に細かい湯の華が無数に舞っているためほんのり赤く濁って見えます。このため浴槽や洗い場のコンクリートにはは温泉成分がしみこんで赤く染まっています。口にすると旨味だし味に塩味と炭酸味・甘みが混じった複雑な味が感じれ、金気の香りがやんわり匂います。
湯加減は日のよって(おそらく外気温の影響で)若干異なりますがやや熱めでして、とくに体に熱が篭る泉質ですので、夏に入るとなかなか汗が引きませんが、逆に辺りが豪雪に覆われる冬ですといつまでも湯冷めしないのでお湯の力を実感することができるでしょう。
対岸の「亀の湯」とともに燻し銀の光を放ち続ける共同浴場であり続けてほしいものです。
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寄付者の名札が提げられている入口。壁中央に料金箱。
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お湯の金気で赤く染まった浴槽と洗い場
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉
45.9℃ pH6.4 294L/min(動力揚湯) 成分総計3972mg/kg
福島県大沼郡金山町大字玉梨字湯ノ上2781 地図
入浴可能時間不明(常識の範囲内で)
寸志(100円以上)
私の好み:★★★