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前回記事で取り上げた「玉椿旅館」を出た後も、川棚温泉の温泉街を歩きます。
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当地では旅館「小天狗」で一晩お世話になりました。川棚温泉には今回私が宿泊した「小天狗」と、「小天狗さんろじ」という似た名称の宿があるのですが、前者は昔ながらの渋い旅館であり、後者は1日8室限定で全室露天風呂付きのハイクラスな旅館です。散財が嵩んで懐がスッカラカンな私は、リーズナブルに泊まれる前者を選択しました(朝食付きで1泊7,500円でした)。
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これまで数えきれないほどの湯浴み客を泊めてきたこちらのお宿。建物は相当年季が入っていますが、こまめにお手入れされているらしく、隅々まで大変綺麗に維持されており、むしろその古さが味わいのあるレトロに感じられて、いにしえの日にタイムスリップしたような素敵な時間を過ごすことができました。
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今回通された客室は、2階の「春日」という6畳のお部屋です。夕食が無いプランで予約したためか、チェックイン時には既に布団が敷かれており、いつでも横になれる状態になっていました。室内には冷蔵庫・テレビ・エアコンなど基本的な家電が備え付けられているほか、金庫、洗面台、そしてトイレが付いており、お風呂や食事以外はお部屋から出る必要がなく便利でした。
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夕食に関しては後述しますが、朝食はお宿でお願いしました。指定した時間に別室へ移動していただきます。純和風の献立に、陶板で焼くベーコンエッグがついてきました。
●奥の浴室
館内にはお風呂が2室あり、21時(夜9時)に男女が入れ替わります。この日は玄関や帳場から見て奥側に位置するお風呂が、21時まで男湯でそれ以降は女湯になってしまうため、まずはこの奥のお風呂から入ることにしました。
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「をとこ湯」の札を確認して脱衣室へ。一見するとシンプルですが、清掃が行き届いており、またエアコンも設置されているので、季節を問わず快適に利用できます。室内には湯使いに関する説明が掲示されており、これによれば「泉源より湧出そのままの純生温泉」で加温加水循環などしていないため、外気の影響を受けて露天風呂が入浴できないことがあるんだとか。私が訪れたのは残暑厳しい9月上旬でしたからそんな心配は不要でしたが、冬季には露天風呂のお湯が入浴に不適な温度まで冷めてしまうのかもしれません。
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浴室もパッと見た限りでは実用的なタイル貼りですが、室内は大変綺麗に維持されており、清潔感に満ち溢れているので、安心して湯浴みすることができました。室内中央に浴槽が据えられ、その左右にシャワー付きカランが計4基取り付けられています。なお深夜はボイラーが止まるため、カランからは水しか出ません(深夜以外はちゃんとお湯が出ます)。
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床や浴槽の縁には白系の御影石が用いられています。浴槽は1.8m四方の正方形で、5〜6人サイズ。縁は御影石ですが内部はタイル張りです。窓側の縁上に突き出た湯口から絶え間なく温泉が供給されており、夜通しで入浴することができます。湯口はなぜか真っ赤に染まっていましたが、その理由は不明。浴槽に注がれたお湯は無色透明で非常にクリア。そしてフレッシュです。湯船のお湯は縁の上から溢れ出ているほか、浴槽内部にあけられた穴からも排出されて、露天風呂へと流れるような造りになっていました。また槽内の一部ではボコボコと音を立てながら泡風呂装置が稼働していました。
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窓の外には日本庭園風の露天風呂が設えられています。お風呂は全体的に庇で覆われており、周囲も塀が立っているため、開放感はいまいちですが、庭木の配置が上手く、間接照明の効果もあって、良い雰囲気の中で入浴を楽しめました。特に私が訪れた時には青い楓がとてもきれいでした。
この露天風呂はいわゆる岩風呂で、7〜8人サイズ。上述のように内湯から流れてくるお湯を受けているほか、露天専用の筧からも源泉のお湯が注がれているのですが、いかんせんその投入量が少ないため、湯温は私の体感で36〜7℃まで下がっていました。もちろん季節によって投入量を増やすなどの調整は行われるのでしょうけど、この状態ではぬるくなるのも宜なるかな。でも不感温度であるため、体への負担が少なく、時間を忘れていつまでも長湯していたくなります。ぬる湯好きの方にはむしろ歓迎したくなる湯加減です。
お湯の特徴に関しては次回記事で触れます。
●夕飯は「たかせ」で名物瓦そばを
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上述のように私は朝食のみのプランで予約しましたので、夕食は外で摂る必要が有ります。そこで、その晩は当地きっての有名店である「たかせ」の本館で川棚温泉名物の瓦そばを食べてみることにしました。
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これが瓦そば。なるほど、確かに瓦ですね。具体的に説明しますと、焼いて熱した瓦の上に茶蕎麦と具(錦糸卵と牛肉)を載せ、温かいおつゆでいただきます。載っているお蕎麦はすでに蒸されており、上の方は茶蕎麦ならではの風味を、下の方は焼けてパリパリになった食感を、それぞれ楽しむことができるわけです。早い話が和風焼きそばといった感じでしょうか。めんつゆも焼いたお蕎麦や具材に合うよう、甘めの味付けになっていました。瓦そばはこの「たかせ」で生まれた川棚温泉の名物ですが、いまでは山口県を代表するご当地料理として名を馳せるようになったんだそうです。
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この日のおすすめとしてひらまさの握りがメニューに載っていたので、それも一緒に注文。実に美味い。ビールが進んで、ついついおかわりしてしまいました。
さて、宿に戻って21時を過ぎると、今度は帳場に近い方のお風呂が男湯になりますから、今度はそちらへ入ってみることにしましょう。
次回記事に続く