温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

高雄市桃源区 復興温泉 その2(入浴・源泉)

2020年06月17日 | 台湾
前回記事の続編です。
現地までのアクセスについては前回記事をご覧ください。


駐車場から河原をひたすら歩いて遡ること1時間半。台湾のアウトドア愛好家から人気を博している野湯「復興温泉」に辿りつきました。上画像をご覧になると、グレーに濁っている水たまりに人が入っていますが、ここが温泉の入浴箇所です。湯溜まりに人が入ると底の泥が舞い上がってしまうため、どうしても入浴できる湯溜まりは濁ってしまいます。また川面とほぼ同位置にあるため、ちょっと増水するだけですぐに川に飲み込まれてしまいます。前回記事でこちらへの訪問は「渇水期におすすめ」と申し上げましたが、そもそも渇水期じゃないと入れないのです。


湯溜まりの上の斜面には岩盤が剥き出しになって広がっており、その裂け目から熱い温泉が噴き上がっています。そして岩の表面を流れて川へと落ちています。


こちらの裂け目からも熱湯がフツフツと噴出していますね。湧出は複数箇所で見られました。


自噴しているお湯は非常に熱く・・・


持参した温度計で計測したところ、89.7℃と表示されました。素手で触ったら大火傷ですね!


熱い温泉を見かけたら食材をボイルしたくなっちゃうのが人間の性というもの。訪問時にも、ここでテントを張っていた方々がトウモロコシ(玉米)や卵などをボイルしていました。なお画像をご覧になればお気づきになるかもしれませんが、湧出時の温泉は無色透明です。
仄かなイオウ臭を放ちながら湧出する源泉のお湯をちょっと飲んでみると、タマゴ風味とともにマイルドながらはっきりとした塩味が感じられました。


自噴したアツアツのお湯が川面へ落ち、川水と適度に混じりあうことで入浴に適した温度になっているのです。




私は訪れた時には複数の湯溜まりがあり、それぞれ大きさや温度が異なっていたのですが、その中でも最も大きな湯溜まりは43.1℃でした。一般的な湯船よりもちょっと熱めですが、十分入れる湯加減ですので・・・


いざ入浴!
人によっては濁りが気になるかもしれませんが、決して汚いものではありませんので衛生的には問題なし(個人的見解ですが)。浅いのでしっかり寝そべらないと肩まで浸かれませんが、それでも大自然に抱かれながらのワイルドな湯浴みは最高に気持ち良く、まさに極楽気分です。
素晴らしいのは大自然の中の開放的なロケーションだけではありません。お湯だって良質なのです。湯溜まりに体を沈めてみると、まるでウナギ湯のような強いヌルヌル且つスベスベ感に包まれるのです。このヌルヌル感には正直驚きました。これぞ天然のローションですね。


結構人が多いでしょ。ひたすら1時間半歩けば辿り着けちゃうので、老若男女を問わず人気なのです。とはいえ、流石にここまで来る日本人はいないらしく、周囲の人から「どこから来たのか」と尋ねられた私が「日本から」と伝えると、皆さん一様に驚かれ、お弁当や飲み物など、いろんなものを分けてくださいました。台湾の方は本当に優しい方が多いので感謝感謝です。
お湯で体が逆上せかかったら、隣の川に入れば一気にクールダウン。湯浴みと川浴びの両方を楽しめるのですから、楽しいことこの上ありません。


いつまでものんびりしていたかったのですが、私が訪ねたのは冬の某日。日没が早いので、明るいうちに帰ることにしました。帰路もほぼ同じ所要時間で駐車場へ戻ってこられたのですが、自分の車(レンタカー)が視界に入ったころには、既に日が傾きはじめてしまいました。もしこちらを訪ねる機会があれば、朝から時間をたっぷり確保して行動すると、のんびりゆっくり楽しめそうですね。



高雄市桃源区

野湯につき無料。入浴できるのは川の渇水期のみ。
水着着用のこと

私の好み:★★★


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2 コメント

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Unknown (Lunta)
2020-06-17 09:29:46
1時間半も歩くところなのにこんなに訪れる人が多いとは、台湾の皆さんの野湯愛、すごいですね。
KIさんの歓迎ぶりも目に見えるようです。
早くまた台湾に行きたいですね!
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Unknown (K-I)
2020-06-18 09:00:04
Luntaさん、こんにちは。
おっしゃるように、台湾へ行く度、現地の方のアウトドア熱、とりわけ野湯愛には驚かされます。そしてみなさんデジタルを駆使してアウトドアを楽しんでいらっしゃるのが、いかにも現代的です。ネットには野湯に関する情報がたくさんあり(もちろん中文ですが)、私もそれらを入手してここへ出かけました。現代的な情報交換が野湯愛を盛り上げているのでしょうね。
それにしても、台湾へ行けるのはいつになるのでしょう・・・。待ち遠しいですね。
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