「アダンの実は食べられません」と書かれていますが、山と渓谷社発行の「日本の樹木」には、”果実は集合果で長さ約20㎝の楕円状球形。黄赤色に熟し、芳香があって食べられる。”と記載されています。
2009年12月24日(木)、岩手県立花きセンター(胆沢郡金ケ崎町六原頭無2-1)の本館(管理棟1階)「展示場」にアダン(阿檀)/テクトリウスの実が展示されていました。アダンの木は「花の館温室」の亜熱帯エリアに植えてありますが、実はついていませんでした。
根元付近には、タコアシ状の支柱根が発生する。
アダン(阿檀) / テクトリウス タコノキ科 タコノキ属 Pandanus odoratissimus (tectorius)
琉球列島、東南アジア(東南アジア熱帯雨林気候区)原産の常緑小高木で、高さ3~6mになり、太い気根を多数出す。海岸に自生し、タコノキに比べて気根が少なく、支える力が弱いため、自生地では匍匐状に叢生している。葉は細長く長さ1~1.5m、幅3~6㎝の線状披針形で堅い革質。縁と裏面主脈上に刺がある。夏に多く開花し、枝先に乳白色で芳香のある苞に包まれた肉穂花序を出す。雄花序は白色で長さ50㎝。雌花序は直径約20㎝のほぼ球形。果実は集合果で長さ約20㎝の楕円状球形。黄赤色に熟し、芳香があって食べられる。葉や茎、気根の繊維は細工物に使われる。その他、防風樹など。別名:リントウ、カネカダン、シマタコノキ。分布:九州(甑島、奄美大島)、沖縄、台湾、熱帯アジア、オーストラリア北部。[以上、山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」、誠文堂新光社発行、日本インドア・グリーン協会編「熱帯花木と観葉植物図鑑」より]