peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

秋田県「後生掛自然研究路」のタムシバ/ニオイコブシ 2011年5月29日(日)

2011年05月30日 | 植物図鑑

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2011年5月29日(日)、秋田県鹿角市「後生掛温泉」の旅館前にある環境省の「後生掛自然研究路」(鹿角市八幡平熊沢国有林)を歩いてきました。昼食を含めて散策の時間は11:50~13:30。食事を急いで済ませて一人で散策してきました。

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http://www.goshougake.com/modules/tinyd2/ [後生掛自然研究路(案内図)]

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後生掛自然研究路に入るとすぐ白い花を咲かせているタムシバが目に入りました。また少し歩いたら、5~6mほど離れた所にもタムシバが花を咲かせていました。霧が深くてよくわかりませんでしたが、もっと沢山あったかもしれません。

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タムシバ モクレン科 モクレン属 Magnolia salicifolia

葉をもむとよい香りがするのでニオイコブシともいう。山地に生える落葉小高木。高さは5~10mになる。コブシと似ているが、花の下には葉がつかず、また葉は細長く、裏面は白っぽい。花期は4~5月。花は直径6~12㎝。分布:本州~九州。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」より]

タムシバ (モクレン科) Magnolia salicifolia(Sieb.et Zucc.)Maxim.

特徴:山地に生育する落葉小高木。幹は直立し、枝はまばらに分かれ、高さ2~5mになる。樹皮は灰色ですべすべしている。冬芽で、葉芽は小さく長楕円形で無毛。花芽は大きく、白くて長い毛が密生する。葉は柄があり互生する。葉身は卵状披針形で薄く、硬く、裏面は粉白色。葉を切ると、良い香りがするのでニオイコブシともいわれている。

花は白色で5月頃、葉が出る前に枝先に1個つく。ガク片は3枚で花弁状になり、花弁は6枚で日が当たると全開する。雄しべは多数。粒々が集まったような果実は不規則な長楕円形。分布:本州、四国、九州。岩手県では、ブナ林の林内に普通に見られ、オオバクロモジ、オオカメノキ、チシマザサなどと混生している。[岩手日報社発行「岩手の樹木百科(岩手大学教授・菅原亀悦 編著)」より]


秋田県「後生掛温泉」のミズバショウ(水芭蕉) 2011年5月29日(日)

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2011年5月29日(日)、秋田県鹿角市「後生掛温泉」(鹿角市八幡平熊沢国有林)に行きました。岩手県交通の観光バスによる「八幡平・後生掛温泉・大沼」散策の日帰りプランに妻と共に参加したのです。あいにく朝から雨降りでしたが、八幡平に着いた頃には雨が止んでいました。ただ、霧が深く眺望はききませんでした。

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後生掛温泉付近は、普段でも温泉の湯けむりで霧がかかっているように見えるそうですが、この日は雨上がりということもあって、みんな霧の中です。この温泉旅館でみんなで昼食を共にしました。

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(上)温泉のすぐ前に環境省の「後生掛自然研究路」の入口がありましたが、そこにはミズバショウ(水芭蕉)の大群落がありました。大部分が緑色の葉を大きく伸ばしていましたが、残雪の下やすぐそばのものは未だ白い仏炎苞がきれいに維持されていました。

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ミズバショウ(水芭蕉) サトイモ科 ミズバショウ属 Lysichiton camtschatcense

湿原や水辺などに生える多年草。多雪地に群生することが多く、雪解けを待ちかねたように白い花を開く。白い花びらのように見えるのは仏炎苞で、小さな花がびっしりとついた棒のような花穂(かすい)を抱いている。花は緑色の粒状だが、最盛期は雄しべの黄色い葯に覆われ、白い仏炎苞と黄色の花穂のコントラストが美しい。花は香りがよい。葉は花が終わる頃から伸びはじめ、長さ1m近くにもなる。この葉がバショウに似ているので、水芭蕉の名がついた。若葉や果実はクマ(熊)が良く食べる。花期は4~7月。分布:北海道、本州(近畿地方以北)。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」より]

ミズバショウ (サトイモ科)

「夏が来れば思い出す。遥かな尾瀬、遠い空。ミズバショウの花が咲いている…」 おなじみの「夏の思い出」。西根町出身の詩人、江間章子さんの作詞だ。 尾瀬のような高原では、ミズバショウが咲くのは夏のことだが、平地の湿原では、やっと春めいてきた頃。遅霜に遭ったりして、純白の仏炎苞を茶色く傷ませながら、咲いている姿がいじらしい。

ところで、日本では人気者のミズバショウも、外国ではかたなしである。その名も「スカンク・キャベツ」。アメリカのミズバショウは、花が黄色っぽく、悪臭があることからついた名前らしい。もっとも、最近では尾瀬のミズバショウも、登山者の出す汚水が原因で栄養過多となり、「お化けミズバショウ」なんて呼ばれているのだから、人間って勝手だ。[岩手日報社発行「岩手の野草百科(澤口たまみ・著)」より]