紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

連句・夏の巻

2006-06-06 07:16:34 | 7・連句・俳句・短歌
連句・夏の巻が昨日始まった。
せっかち歌仙・その15「牡丹の巻」

いつも私が、連句をまわす役目をしている。このところ、いろいろと忙しい事もあって、ちょっと間があいちゃったかなあと思ったけれど、前回のせっかち歌仙・その14「春立つ日の巻」は春で、今回は夏。季節を飛ばしたわけではなかった。

発句を募集したところ、次の句が集まった。

蕉翁と 草鞋脱ぎたり 那須の里

牡丹映ゆ 鄙(ひな)の古刹に 小糠雨

浅草で 娘とかこむ どぜう鍋    

嵐あけ 富士もさわやか 五月晴れ   

桜海老 干されあざやか 五月晴れ  

緑陰(みどりかげ) ひらりひらりと 黒揚羽  

雷鳴と 驟雨(しゅうう)激しく ひとしきり  

空よりの 追伸ありて 夏落葉   

夕虹の 根っこに釣師の 忘れ物   

遠雷や 青磁の壺の ひび模様


発句は、後に独立して俳句となった句である。
したがって、季語が必要かと思っていた。那須の里の句には季語がないので、少艶先生にお聞きしたら、「名所」「ある人物」を特定したものは、発句でも季がなくてもよいということである。

みんなで投票したところ、

牡丹映ゆ 鄙(ひな)の古刹に 小糠雨   少艶
が選ばれた。楽しく巻いてゆきましょう。

連句の部屋