経済なんでも研究会

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将来不安を拭えない 企業

2016-12-15 08:04:13 | 日記
◇ 日銀短観では判らないその理由 = 日銀が14日発表した12月の企業短期経済観測調査によると、大企業・製造業の業況判断指数はプラス10だった。前回9月調査よりも4ポイント改善している。この指数が改善したのは1年半ぶりのこと。トランプ次期大統領の登場により、株価や資源価格が反発。アメリカの金利が上昇して、円の対ドル相場が大きく下落したことが、企業の業況判断を押し上げたと考えられている。

ところが現状判断は改善したものの、先行き見通しについては依然として弱気のまま。大企業・製造業の3か月後の見通しは、プラス8で現在よりも2ポイント悪化する判断になっている。たとえば16年度を通じた経常利益の見通しも、前年度比18.9%の減益。15年度の5.3%減益よりも利益が縮小すると予想している。

このような「現状はいいが、先行きは心配だ」という傾向。大企業・製造業だけでなく、非製造業や中堅・中小企業にも蔓延している。だから設備投資の意欲も乏しい。たとえば全規模・全産業の設備投資計画は、16年度が前年度比わずか1.8%の増加。15年度の実績5.0%増を下回っている。これでは景気の回復につながらない。

事業計画の前提になっている想定為替レートをみると、大企業・製造業の場合で1ドル=104.90円だった。半年前の6月調査では111.41円だったから、企業はかなり円高に備えている。そこへトランプ効果で大幅な円安に。企業はもっと将来を明るくみていいはずだ。にもかかわらず将来不安を拭えないのは何故か。どうせ大掛かりな調査をしているのだから、日銀短観はその理由まで聞いてほしいものだ。

      ≪14日の日経平均 = 上げ +3.09円≫
    
      ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ



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