◇ メイ首相が30日に初来日 = ポンド安⇒物価高⇒景気下降の悪循環は、今後も進行する可能性が大きい。イングランド銀行はポンド安を阻止するため金利の引き上げを検討したようだが、利上げは景気をいっそう悪化させる心配があって決断し切れない。そうこうしているうちに成長率がマイナスに落ち込めば“インフレ下の不況”になって、国民の不満は高まる危険性がある。
イギリスのEU離脱は19年3月に実現する。EU側に本拠を移そうと計画する企業は、営業権の獲得などの準備に1年はかかるだろう。したがって逆算すると、ことしの年末から来年春にかけて最終的な決断を下さなければならない。つまりイギリスからの脱出は、これから本格化することになるだろう。
離脱交渉もこれから本格化するが、イギリス政府が望む「過渡的な関税引き下げ協定」が結べる可能性は決して大きくない。EU側とこの協定が結べないと、イギリスのEUに対する輸出は激減する恐れがある。そこでイギリス政府は、アメリカや中国などEU以外の主要国との間でFTA(自由貿易協定)を締結したい考えだ。
こうした数多くの難題を抱えて、メイ首相が30日に日本を訪れる。安倍首相は「北朝鮮に対する制裁の強化で結束」などを話し合うなどと言っているが、メイ首相はそれどころではない心境だろう。この際は日本政府も2国間FTAの締結に向けて“思いやり外交”を展開したら、どうだろうか。
≪17日の日経平均 = 下げ -26.65円≫
≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
イギリスのEU離脱は19年3月に実現する。EU側に本拠を移そうと計画する企業は、営業権の獲得などの準備に1年はかかるだろう。したがって逆算すると、ことしの年末から来年春にかけて最終的な決断を下さなければならない。つまりイギリスからの脱出は、これから本格化することになるだろう。
離脱交渉もこれから本格化するが、イギリス政府が望む「過渡的な関税引き下げ協定」が結べる可能性は決して大きくない。EU側とこの協定が結べないと、イギリスのEUに対する輸出は激減する恐れがある。そこでイギリス政府は、アメリカや中国などEU以外の主要国との間でFTA(自由貿易協定)を締結したい考えだ。
こうした数多くの難題を抱えて、メイ首相が30日に日本を訪れる。安倍首相は「北朝鮮に対する制裁の強化で結束」などを話し合うなどと言っているが、メイ首相はそれどころではない心境だろう。この際は日本政府も2国間FTAの締結に向けて“思いやり外交”を展開したら、どうだろうか。
≪17日の日経平均 = 下げ -26.65円≫
≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ≫