◇ リラ暴落が東京市場にも波及 = 日経平均は先週末の300円に続いて、きのうも440円の大幅安を演じた。その大きな要因がトルコの通貨リラの暴落だった。トルコ・リラの対ドル・レートは、10日だけで20%もの下落。年初に比べると4割も下がって、過去最低値に落ち込んでいる。アメリカの高金利で資金が引き揚げられていたところへ、トランプ大統領がトルコの鉄鋼製品に50%の追加関税をかけたことが原因。
トルコ政府は、クーデターに関与した疑いでアメリカ人牧師を拘束している。トランプ大統領が鉄鋼製品に高関税をかけたのは、これに対する抗議で、特にリラを下落させるほどの経済的な影響はない。しかしアメリカとの関係がますます悪化したことが、資金の流出を加速させることになった。
トルコ経済は最近まで順調に推移、外貨準備も1000億ドル保有している。このためアルゼンチンのように、いますぐIMF(国際通貨基金)に駆け込む状況ではない。だが政治的には、エルドアン大統領の独裁状態。たとえば中央銀行がリラ防衛のために金利を上げようとしても認めない。このため将来への不安が、必要以上に増大している。
トルコにはスペイン、イタリア、フランスなど南ヨーロッパの銀行が多額の投融資をしている。これらの銀行経営に支障が出ないかどうか。またロシア、南アフリカ、インドネシアなどからの資金流出を加速させないかどうか。このような心配が強まった結果、先進各国の株式市場でも警戒感が強まった。今週も目は離せない。
≪13日の日経平均 = 下げ -440.65円≫
≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
トルコ政府は、クーデターに関与した疑いでアメリカ人牧師を拘束している。トランプ大統領が鉄鋼製品に高関税をかけたのは、これに対する抗議で、特にリラを下落させるほどの経済的な影響はない。しかしアメリカとの関係がますます悪化したことが、資金の流出を加速させることになった。
トルコ経済は最近まで順調に推移、外貨準備も1000億ドル保有している。このためアルゼンチンのように、いますぐIMF(国際通貨基金)に駆け込む状況ではない。だが政治的には、エルドアン大統領の独裁状態。たとえば中央銀行がリラ防衛のために金利を上げようとしても認めない。このため将来への不安が、必要以上に増大している。
トルコにはスペイン、イタリア、フランスなど南ヨーロッパの銀行が多額の投融資をしている。これらの銀行経営に支障が出ないかどうか。またロシア、南アフリカ、インドネシアなどからの資金流出を加速させないかどうか。このような心配が強まった結果、先進各国の株式市場でも警戒感が強まった。今週も目は離せない。
≪13日の日経平均 = 下げ -440.65円≫
≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ≫