◇ 経済動向 + 貿易戦争の影響 = 先週のニューヨーク株式市場は、活況に沸いた。主要銘柄で構成するSP500とハイテク銘柄中心のナスダック指数が、そろって史上最高値を更新。ダウ平均も最高値まであと200ドルの水準にまで上昇した。個別の銘柄でもアップルの時価総額が1兆ドルを超えるなど、明るい話題が次々と飛び出している。この活況はまだまだ続くと、市場の空気は強い。
対照的だったのが、上海株式市場。総合株価指数は先週、2年7か月ぶりの安値にまで落ち込んだ。年初と比べても18%を超える下げとなっている。個別の銘柄をみても、鉄鋼最大手の宝山鋼鉄が2月の高値から20%の値下がり。EV大手の比亜迪は30%の値下がりなど。市場では公的資金で運営される国家隊が出動したとの見方も流れたが、確認はされていない。今後についても、市場の見通しは暗い。
両者の差は、基本的には米中両国の経済動向を反映している。アメリカのGDP成長率は最近4%を超える勢い。一方の中国は、成長率が鈍化の傾向にある。そのうえに重なったのが、米中両国による関税引き上げ競争。ニューヨーク市場でも、中国との関係が深いキャタピラーなどは売り込まれた。中国側では、鉄鋼や電子関連の銘柄が特に大きく値下がりしている。
しかし景気の状態がいいアメリカでは、内需関連株の上昇が中国関連株の下落をはるかに上回った。一方の中国では景気が下降気味で、内需株も伸びない。つまりアメリカは貿易戦争の影を経済全体の明るさで消しているが、中国はそれが出来ない。こうした状況は、少なくとも年内は続きそうだ。トランプ大統領が、ほくそ笑むはずである。
≪28日の日経平均 = 上げ +13.83円≫
≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
対照的だったのが、上海株式市場。総合株価指数は先週、2年7か月ぶりの安値にまで落ち込んだ。年初と比べても18%を超える下げとなっている。個別の銘柄をみても、鉄鋼最大手の宝山鋼鉄が2月の高値から20%の値下がり。EV大手の比亜迪は30%の値下がりなど。市場では公的資金で運営される国家隊が出動したとの見方も流れたが、確認はされていない。今後についても、市場の見通しは暗い。
両者の差は、基本的には米中両国の経済動向を反映している。アメリカのGDP成長率は最近4%を超える勢い。一方の中国は、成長率が鈍化の傾向にある。そのうえに重なったのが、米中両国による関税引き上げ競争。ニューヨーク市場でも、中国との関係が深いキャタピラーなどは売り込まれた。中国側では、鉄鋼や電子関連の銘柄が特に大きく値下がりしている。
しかし景気の状態がいいアメリカでは、内需関連株の上昇が中国関連株の下落をはるかに上回った。一方の中国では景気が下降気味で、内需株も伸びない。つまりアメリカは貿易戦争の影を経済全体の明るさで消しているが、中国はそれが出来ない。こうした状況は、少なくとも年内は続きそうだ。トランプ大統領が、ほくそ笑むはずである。
≪28日の日経平均 = 上げ +13.83円≫
≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ≫