◇ 暴落を招く3つの出来事 = いま各国の中央銀行が、巨額の現金を放出し続けていることは周知の通り。金融緩和政策はリーマン危機から始まり、コロナ不況で大幅に拡大された。アメリカのFRB、ヨーロッパのECB、それに日銀が保有する国債や株式などの総計は、なんと2400兆円。この1年で1.5倍に増加した。これによるカネ余りが、長期にわたる株高の原動力となっていることは間違いない。
現在のコロナ不況は08年に始まったリーマン不況と同じか、それ以上の災厄をもたらしている。だがリーマン不況では株価が低落したものの、コロナ不況では株価は上昇した。たとえばコロナ騒ぎが始まった2月末と現在を比べてみると、ダウ平均は4200ドル、日経平均は5300円ほど値上がりしている。これは中央銀行の現金放出額が、リーマン時の4倍にのぼっていることと無関係ではないだろう。
したがって株価を押し上げる原動力は、きわめて強力だ。このため少々の悪材料は無視して、株価は上昇する。しかし落とし穴も、ないではない。その第一は、リーマン並みの金融危機が起きること。IMF(国際通貨基金)によると、信用力の低い債券を集約した仕掛け債などの高リスク資産は、世界でリーマン時の2倍、9兆ドルに増加している。
第二は、新興国の経済破綻だ。すでにアルゼンチン・レバノン・エクアドルの3国は、デフォルト(債務不履行)の状態に陥った。コロナ不況でこの流れが拡大すると、危険性は増大する。そして第三は、インフレの進行。いま物価は落ち着いているが、仮にインフレが進行し始めると、中央銀行は金融を引き締めざるをえなくなる。つまりカネ余りの供給源が閉ざされるから、株価は下降局面に入るだろう。
≪2日の日経平均 = 上げ +13.44円≫
≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
現在のコロナ不況は08年に始まったリーマン不況と同じか、それ以上の災厄をもたらしている。だがリーマン不況では株価が低落したものの、コロナ不況では株価は上昇した。たとえばコロナ騒ぎが始まった2月末と現在を比べてみると、ダウ平均は4200ドル、日経平均は5300円ほど値上がりしている。これは中央銀行の現金放出額が、リーマン時の4倍にのぼっていることと無関係ではないだろう。
したがって株価を押し上げる原動力は、きわめて強力だ。このため少々の悪材料は無視して、株価は上昇する。しかし落とし穴も、ないではない。その第一は、リーマン並みの金融危機が起きること。IMF(国際通貨基金)によると、信用力の低い債券を集約した仕掛け債などの高リスク資産は、世界でリーマン時の2倍、9兆ドルに増加している。
第二は、新興国の経済破綻だ。すでにアルゼンチン・レバノン・エクアドルの3国は、デフォルト(債務不履行)の状態に陥った。コロナ不況でこの流れが拡大すると、危険性は増大する。そして第三は、インフレの進行。いま物価は落ち着いているが、仮にインフレが進行し始めると、中央銀行は金融を引き締めざるをえなくなる。つまりカネ余りの供給源が閉ざされるから、株価は下降局面に入るだろう。
≪2日の日経平均 = 上げ +13.44円≫
≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ≫