◇ 4-6月期は2.2%のプラス成長だったが・・・ = 内閣府は15日、ことし4-6月期のGDP速報を発表した。それによると、実質成長率は年率換算で2.2%、名目成長率は1.1%となっている。コロナによる行動規制が解除され、個人消費が増加して成長率を押し上げた。個人消費は年率換算で4.7%伸びている。企業の設備投資も5.8%増加した。ただ住宅投資は7.3%減少している。
実質GDPの実額は542兆円。コロナ前の19年10-12月期は540兆円だったから、ようやくコロナ前の水準を取り戻したことになる。また4-6月期の成長率はアメリカがマイナス0.9%、中国がマイナス10.0%、ユーロ圏はプラス2.8%だったから、日本の成績はまずまずと言えるかもしれない。ただしアメリカとユーロ圏は昨年中にコロナ前の水準に戻っており、この点では日本がいちばん遅い。
またプラス2.2%成長になったと言われても、景気がよくなったという実感は乏しい。名目成長率が1.1%しか増加しなかったからである。雇用者報酬も名目ではプラス0.5%だったが、実質ではマイナス0.9%だった。ここで1つの疑問。雇用者報酬では物価が上昇したため、実質値がマイナスになった。しかしGDP統計では、実質値が名目値を上回っている。なぜだろう。
さらにGDP速報では輸出が3.7%の増加、輸入は2.7%の増加となっている。輸出の伸びの方が大きいから、その分が成長率を押し上げたと考えられる。だが財務省が集計した貿易統計をみると、4-6月期の前期比の伸び率は輸入の方が輸出よりずっと大きい。この食い違いは、なんなのか。もっともらしい説明はあるのだろうが、なんとなくフに落ちない。
≪15日の日経平均 = 上げ +324.80円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
実質GDPの実額は542兆円。コロナ前の19年10-12月期は540兆円だったから、ようやくコロナ前の水準を取り戻したことになる。また4-6月期の成長率はアメリカがマイナス0.9%、中国がマイナス10.0%、ユーロ圏はプラス2.8%だったから、日本の成績はまずまずと言えるかもしれない。ただしアメリカとユーロ圏は昨年中にコロナ前の水準に戻っており、この点では日本がいちばん遅い。
またプラス2.2%成長になったと言われても、景気がよくなったという実感は乏しい。名目成長率が1.1%しか増加しなかったからである。雇用者報酬も名目ではプラス0.5%だったが、実質ではマイナス0.9%だった。ここで1つの疑問。雇用者報酬では物価が上昇したため、実質値がマイナスになった。しかしGDP統計では、実質値が名目値を上回っている。なぜだろう。
さらにGDP速報では輸出が3.7%の増加、輸入は2.7%の増加となっている。輸出の伸びの方が大きいから、その分が成長率を押し上げたと考えられる。だが財務省が集計した貿易統計をみると、4-6月期の前期比の伸び率は輸入の方が輸出よりずっと大きい。この食い違いは、なんなのか。もっともらしい説明はあるのだろうが、なんとなくフに落ちない。
≪15日の日経平均 = 上げ +324.80円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ≫