経済なんでも研究会

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若者の失業率が 最悪に / 中国

2022-08-18 07:43:25 | 中国
◇ もたつく景気の回復 = 中国の景気回復が予想以上にもたつき、特に若者の雇用環境が最悪となった。統計局が発表した7月の完全失業率は5.4%で、6月よりも0.1ポイント改善した。ところが若年層(16-24歳)だけをとってみると、失業率は19.9%と過去最悪になっている。5人に1人は失業しているわけで、大学を卒業しても職に就けない人が多い。政府も頭を痛めて手を打っているが、効果はなかなか表われない。

コロナによる上海市などの完全封鎖は終了したものの、景気は好転しない。統計局が発表した7月の主要な経済指標をみると、鉱工業生産は前年比3.8%の増加で、6月の3.9%増をやや下回った。小売り売上高も2.7%の増加で、6月の3.1%増から縮小。固定資産投資額も1-7月は5.7%の増加、1-6月間の6.1%増に達しなかった。政府のインフラ投資は伸びているが、民間の不動産投資が6.1%も減少した。

人民銀行15日、金融機関に貸し出す金利を0.1%引き下げ2.75%にした。インフラ投資に加えて、金融面からも景気を刺激しようとしている。特にコロナ不況に際して、政府は金融機関に返済の猶予を要求。このため中小金融機関の経営が苦しくなっている。その救済と住宅ローンの引き下げで、不動産投資の回復を図ることが狙いのようだ。じっさい、7月の住宅販売面積は前年比30%減、住宅ローン貸出額は63%減となっている。

中国は10月下旬に、第20回共産党大会を開く予定。習近平主席は、この大会で異例の3期続投を狙う。その習氏にとっての難関は、コロナと景気と物価。コロナは7月から再拡大し始めたし、消費者物価も7月は2.7%上昇と2年ぶりの高さとなった。そのうえ若年層の失業が増えて、国民の不満が高じては一大事。その意味では、正念場を迎えている。

        ≪17日の日経平均 = 上げ +353.86円≫

        ≪18日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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