◇ ソフトバンクが大混乱要因に = 上場企業の4-6月期決算がほぼ出そろった。ところが集計したSMBC日興証券は「純利益が18%の増加」と発表。日経新聞は「26%の減益」と報じている。SMBCは旧東証1部の1237社、日経は東証プライムの1160社を対象にしているが、なんで正反対の結果が出たのか。答えはソフトバンクが異常に大きな損失を計上したためである。
SMBCによると、製造業の利益は前年比で横ばい。非製造業はコロナ規制の解除で、49.7%の増益だった。また22年度の通期としては、世界経済の停滞により横ばいになるとみている。一方、日経は自動車・電機・食品が減益。商社・石油・鉄鋼が増益。通期では4%の増益になると予想した。そして最大の違いは、SMBCがソフトバンクを集計から除外、日経は算入していることだ。
ソフトバンクは3兆1627億円の損失を計上した。保有する株価の値下がりが主な原因。とにかく四半期の赤字がこんなに巨大になったことは、初めての経験だ。これを全体の集計から除外した方がいいのか。それとも算入すべきなのか。物価高や経済の正常化が企業業績に与えた影響をみるには、ソフトバンクを除いた方がいいかもしれない。だがソフトバンクも上場企業の1員であることに違いはない。
この問題は、あとあとまで尾を引く。たとえば7-9月期の決算が増益になったとしよう。この場合「2期連続の増益」とは書きにくい。しかし「一転して増益」でもなさそうだ。さらに来年の4-6月期についても、全く同様の事態が発生する。その結果、「ソフトバンクを入れたら増益、入れないと減益」なんて判りにくい発表になりませんように。
≪16日の日経平均 = 下げ -2.87円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
SMBCによると、製造業の利益は前年比で横ばい。非製造業はコロナ規制の解除で、49.7%の増益だった。また22年度の通期としては、世界経済の停滞により横ばいになるとみている。一方、日経は自動車・電機・食品が減益。商社・石油・鉄鋼が増益。通期では4%の増益になると予想した。そして最大の違いは、SMBCがソフトバンクを集計から除外、日経は算入していることだ。
ソフトバンクは3兆1627億円の損失を計上した。保有する株価の値下がりが主な原因。とにかく四半期の赤字がこんなに巨大になったことは、初めての経験だ。これを全体の集計から除外した方がいいのか。それとも算入すべきなのか。物価高や経済の正常化が企業業績に与えた影響をみるには、ソフトバンクを除いた方がいいかもしれない。だがソフトバンクも上場企業の1員であることに違いはない。
この問題は、あとあとまで尾を引く。たとえば7-9月期の決算が増益になったとしよう。この場合「2期連続の増益」とは書きにくい。しかし「一転して増益」でもなさそうだ。さらに来年の4-6月期についても、全く同様の事態が発生する。その結果、「ソフトバンクを入れたら増益、入れないと減益」なんて判りにくい発表になりませんように。
≪16日の日経平均 = 下げ -2.87円≫
≪17日の日経平均は? 予想 = 上げ≫