経済なんでも研究会

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物価高が支えた景気 : 日銀短観

2023-10-04 07:13:34 | 物価
◇ 大企業・非製造業は32年ぶりの高さ = 日銀は2日、9月の企業短期経済観測調査の結果を発表した。それによると、大企業・製造業の業況判断指数はプラス9で、前回6月調査の数字を4ポイント上回った。また大企業・非製造業はプラス27、こちらも前回を4ポイント上回り、なんと32年ぶりの高さに。自動車の部品供給が正常化し、コロナ規制の解除などが貢献した。ただ中小企業・製造業はマイナス5で前回と変わらず、いぜん水面上に頭を出せない。

この調査は全国9000社あまりの企業を対象に、日銀が3か月ごとに実施している。前回より景況感が「よくなった」と回答した企業の割合から「悪くなった」と回答した企業の割合を差し引いた数字が判断指数。業種別にみると、自動車、食料品、石炭・石油、木材・木製品、電気・ガス、宿泊・飲食サービス、小売りが大幅に改善している。

調査では、3か月後の見通しについても聞いている。その結果は、大企業・製造業がプラス10で今回より1ポイント改善する見込み。大企業・非製造業はプラス21で、6ポイント悪化する見通し。経常利益も23年度は、全規模・全産業で2.7%の減益となる。アメリカ・中国・EUの景気停滞、エネルギーや人件費の高騰が、懸念材料となっているようだ。

こうした調査から読み取れるもう1つの要因は、モノやサービスの値上がりだろう。たとえば判断指数が大幅に改善した業種をみると、自動車を除けば食料品から小売りまで、みな値上げによって売り上げを大きく伸ばしたはずだ。ある意味では、値上げが企業の景況感を底上げしたとも言えるだろう。その値上げラッシュも、そろそろ一段落する。その見通しが、企業の先行き見通しを慎重にさせているのではないか。

        ≪3日の日経平均 = 下げ -521.94円≫

        ≪4日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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