経済なんでも研究会

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大変だ! 人手不足⑨ 国家の危機

2023-10-20 07:26:02 | 人手不足
◇ 政府は鈍感すぎる = 機械化・ロボット化・AI化、女性と高齢者の活用、外国人の招聘、それに生産性の向上。--人手不足を解消するための方策は、これしかない。だから政府・自治体・企業・個人は、これらが進展するように地道な努力を重ねるしかない。たとえばロボット・AI化減税、リスキリング、年収のカベの撤廃、外国人労働者に対する優遇策、週休3日制の推進・・・。しかし、こうした努力を重ねたとしても、今後に予想される大量の人手不足を埋め切れるとはとても考えられない。

「同一労働同一賃金」の原則を徹底することも重要だ。いま非正規雇用というのはバイト・パート・派遣社員など、正規社員以外のすべてを指している。だが、このなかには希望して短時間労働をしている人と、正規社員と同じように働いている人が混在している。これをはっきり分けて、たとえば正規社員と同じように1年間働いたら、必ず正規社員に登用しなければならないようにする。人手不足が深刻になれば実現しやすいし、この措置で働きたい人も増えるだろう。

それでも人手不足の解消は、とてもムリ。人口減少の直接的な影響も、そろそろ出始める。労働需給のひっ迫が続けば、賃金は上がる。すでにことしの最低賃金は、多くの都道府県で国が提示した金額を上回っている。もっと賃金が上がらないと、優秀な外国人労働者も日本にはやってこない。したがって人件費の増加を原因とする物価騰貴は、覚悟しておく必要があるだろう。

大問題は、政府に危機感がないこと。先ごろ発表した「2024年問題対策」をみても、鉄道や船舶の輸送量を増やすほか、置き配にポイントを付ける程度。なんとも、お粗末だ。もっと広範な視点から将来を見通す姿勢が、まったく欠如している。人手不足の問題は一過性ではなく、国家の危機を招きかねない一大事なのに。

        ≪19日の日経平均 = 下げ -611.63円≫

        ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
   

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