魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

本当の街の発展ってなに?

2012年05月11日 | ワイン ~2019年
ネット上で「コストコ」が長崎に進出するとかの噂が流れ始めました。

大型チェーンが地方都市を席巻。

美辞麗句が書いてありました。1店舗当たり250~500名を雇用するのだそうです。




確かに雇用は産むのですが・・・実はほとんどがパート、アルバイトですね。

で、大資本が攻勢をかけてくると痛手を受け、もしくは破壊されるのは地場産業?

そこで家庭の大黒柱として働いている人達が多く失業します。(当然こんなネガ
ティブ情報は表には出ません)



うちみたいなささやかな自営業もですが、ロードサイドや郊外型の大型店舗ですら
凄まじい競争となります。(現在もすでになっていますがさらに、ですね)


当然、店舗の利益は圧縮され、そのしわ寄せは人件費、給与へ、さらに人員整理へ
と移ります。


ざっくり言うと、「父ちゃんはクビになったけど、ねえちゃんはアルバイトできる
かもよ」ということです。


街の人口が持つ生産高(産み出す金額)、そして消費(身近に使う生活費)に限りが
あり、それをどの企業が奪っていくか?と考えるとやはり「パイの奪い合い」という
ことにいき着きます。

現在ではネット販売による遠方企業、外国企業だってしっかり参入しています。

そんな中での外資「コストコ」の参入はプラスになるのでしょうか?
なるとしたら、何に対してプラスになるのでしょうか?


外資や外からの企業が地方都市のお金を奪い、産業、雇用を奪います。

消費者としては店舗の選択幅が広がり、渋滞を覚悟しながら、ガソリン代も使いなが
らの、それでも満足する、楽しい消費生活なのかもしれません。
生活が安定している方々はそれも楽しみかもですね。



でも考えさせられるのは「本当の街の発展ってなに?」ということ。



「敗者や弱者はどうでもいいから、残ったものだけで幸せになればいい」というのも
いいんです。考え方としては。資本主義、自由競争ではそれもありでしょう。


ただ、それだと人口が極端に減って、ウサギを食べていたライオンも十分に食べて
いけなくなるのです。世の中はある程度のバランスの上に成り立っているのですから、
出来るだけ多くの人々が成り立っていけるような形ってないのだろうか?とつい考え
てしまいます。上手い所得の再配分システムが必要ではないでしょうか。



・・・すみません、自営業のつまらない愚痴を書いてしまいました。
でもたま~には、ちょびっとくらい書いてみたくもなります。


「あんたが努力が足りないからだ」といわれればそうなのでしょう。
負け犬の遠吠えなのでしょう。


ただ、どれだけの人が個人として大資本相手に立ち向かえるでしょうか?
それだけ、それくらいは慮ってください。


ふとそんな考えを抱きながら・・・・・。




すみません、今日は弱音を吐きながらこれ。





2010 ヴィニウス ピノ・ノワール
   (仏、VDP、ピノ種、赤、千円程度)

香りはイチゴ、フランボワーズ、熟しひなびたオレンジ、赤土、古本パラパラ、
ほこりっぽさ、シナモンなど。


味わいは「安いピノに当たりなし!」と格言を叫ぶような、そんな軽さと薄っ
ぺらさ。そしてほこりっぽさ。

が、しきゃ~し、だんだん開いてくると甘さが充満してきれいにニューワール
ド系に似た甘い花の蜜のようなイメージになります。


が、やはり薄さと、ほこりっぽさ(分かりやすくいうと学校のグランドの土っぽい味)、
が隠れることなく出てしまうので、気品や美学という言葉も出ません。

ちょっと残念です。ただ、個人的にピノが大好きな私としては、これでもあり
がたくいただくことはできます。


やはり「思いやり」でしょうか。


今日はちょっと、いや、かなり弱気の私でございました。

そう、人間って大変なんだよな~・・・・・



しきゃ~し、ちょっといろいろと書いたら吹っ切れましたよっ。
美味しいワインをお届けするのが今の私のお仕事。喜んでいただくために
頑張りたいと思います。マケルモンカ!


コメント (2)
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